足底腱膜線維腫の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2023年  2月10日

更新日:2024年  4月 2日

本日は足底腱膜線維腫について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 足底腱膜線維腫とは
  • 足底腱膜線維腫の原因
  • 足底腱膜線維腫の症状
  • 足底腱膜線維腫の改善方法
  • 足底腱膜線維腫のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

足底腱膜繊維腫は、足の底の病気

足底腱膜繊維腫は、足の底の病気で、土踏まずの痛みの症状があり足底線維腫の部分を触ると硬くて緊張した腫瘤に触れるという特徴のある腫瘍です。

 

足底腱膜繊維腫を発症すると、そんなに痛みは強くないが、足の裏に硬い出っ張りがあると言われることが多いです。

 

足底線維腫は、土踏まずが痛いという足底腱膜炎と同じ症状があるため、足底腱膜炎と思われがちですが、足底線維腫の場合は、触った時に腫瘍が動かず硬くて緊張した腫瘤に触れることができます。

足底腱膜繊維腫の原因は、今のところわかっていない

足底腱膜繊維腫の原因は、今のところわかっていません。発症と関係していると考えられていることは、足底腱膜へに小さな刺激が繰り返し加わることや感染などです。

 

これは、繊維腫が外傷や機械的な刺激などでによって起きるためです。

足底腱膜線維腫は、足の底の腱膜部分に生じる病態であり、その原因は複数の要素に関連しています。以下では、足底腱膜線維腫の主な原因を詳しく説明します。原因についてはまだ完全に解明されていないため、これらは一般的な要因であり、個々の症例では異なる可能性があります。

 

過度な負担と繰り返しのストレス:足底腱膜線維腫の最も一般的な原因の1つは、足底に長期間または継続的にかかる過度な負担と繰り返しのストレスです。例えば、運動時やスポーツ活動中に足に重い負荷がかかること、長時間の立ち仕事や歩行による足の負担が挙げられます。これらの活動によって腱膜が損傷し、炎症が生じることで足底腱膜線維腫が発生する可能性があります。

 

足の形態や歩行パターンの異常:足の形態や歩行パターンの異常も足底腱膜線維腫の原因となることがあります。例えば、扁平足や高アーチ、足の内側への過度な傾斜など、足の構造的な異常が足底腱膜に過度のストレスをかけ、炎症や組織の損傷を引き起こす可能性があります。

 

筋力不足や柔軟性の低下:足底腱膜線維腫の発生には、足部の筋力不足や柔軟性の低下が関与していると考えられます。筋肉のバランスが崩れ、特定の筋群の弱点や緊張が生じることで、足底腱膜に余分な負担がかかり、炎症や組織の損傷が生じる可能性があります。

 

加齢と組織の変化:年齢とともに組織の変化が起こり、足底腱膜線維腫のリスクが増加することがあります。加齢による腱や腱膜の弾力性の低下、血流の低下、組織の修復能力の低下などが関与しています。これにより、足底腱膜がより脆弱になり、炎症や組織の損傷が発生しやすくなると考えられています。

 

その他の要因:他の要因としては、遺伝的な要素や生活習慣の影響も関与している可能性があります。遺伝的な素因が腱膜の構造や特性に影響を与え、足底腱膜線維腫の発生リスクを高めることが考えられます。また、肥満や体重の急激な増加、適切な靴の選択やサポート具の不足なども、足底腱膜に負担をかけ、炎症や組織の損傷を引き起こす可能性があります。

 

足底腱膜線維腫の原因は複数の要素に関連しており、個人の状況や生活環境によって異なる場合があります

足底腱膜繊維腫の症状は、土踏まずの痛みやかたく緊張した腫瘤

足底腱膜繊維腫の症状は、土踏まずの痛みやかたく緊張した腫瘤に触れることです。

 

足底腱膜繊維腫によって現れる痛みは、歩く時に痛むということや押さえた時に痛むということなど足底腱膜炎に似ています。

 

しかし、足底腱膜繊維腫では、腫瘍の部分に触ると腫瘍は動かず硬くて緊張した腫瘤に触れます。線維腫の大きさはほとんどの場合約1~2cmで、足指を返すと腫瘤部分が浮かび上がります。

足底腱膜線維腫は、足底の腱膜部分に生じる病気であり、その症状は個人によって異なる場合があります。

 

足底の痛み:足底腱膜線維腫の最も一般的な症状は、足底の痛みです。痛みは通常、足底の腱膜に沿って広がり、特に朝起きたり長時間歩行した後などに激しくなる傾向があります。痛みはしばしば鋭く、刺すような感じであり、足底の中央部または踵の近くに局在することが多いです。

 

歩行困難:足底腱膜線維腫の症状が進行すると、歩行困難が生じることがあります。足底の痛みや不快感が強くなるため、歩く際に負担を感じ、歩行ステップを変えることがあります。特に足底に負担がかかる動作において、症状が悪化することがあります。

 

起床時の固まり感:足底腱膜線維腫では、朝起きた際や長時間の休息後に足底に固まり感やこわばり感を感じることがあります。休息によって足底の筋肉や腱膜が緊張し、痛みや不快感が生じることが原因です。この状態はしばしば初歩の数歩で解消し、動き出すと症状が軽減する傾向があります。

 

足底の腫れや炎症:一部の足底腱膜線維腫では、足底の腫れや炎症がみられることがあります。腱膜の炎症が進行すると、足底の赤みや腫れが生じることがあります。この状態は、活動後や長時間の負荷によって症状が悪化する傾向があります。

 

足底の感度変化:足底腱膜線維腫の進行に伴い、足底の感度変化が生じることがあります。触れられると痛みや違和感を感じることがあり、特に足底に圧力がかかる動作によって症状が悪化することがあります。また、足底の組織に圧力を加える靴を履くことも症状を悪化させる可能性があります。

 

隣接する筋群の緊張:足底腱膜線維腫では、隣接する筋群の緊張や筋肉のバランスの変化が生じることがあります。特に足底のアーチを支える筋肉(アーチサポート筋)やふくらはぎの筋肉が緊張し、症状の悪化に関与することがあります。

 

足底腱膜線維腫の症状には、個人によって異なるものもありますが、上記の症状は一般的に報告されているものです。ただし、注意点として、これらの症状が必ずしも足底腱膜線維腫を示すものではないことを覚えておいてください。

足底腱膜繊維腫の改善方法は、ステロイドの局所注射を何度か行う

足底腱膜繊維腫の改善方法は、ステロイドの局所注射を何度か行うことです。腫瘍が大きくても手術で切除して改善を行うことは必要ありません。

 

ただし足底腱膜繊維腫の原因ははっきりとはわかっていませんが、足底腱膜に負担がかかっている状態は良くないため、足底腱膜に負担がかかる原因を調べて対策を行うことも大事です。

足底腱膜線維腫は、足底の腱膜に生じる病気であり、その改善方法は症状の程度や個々の状況に応じて異なります

 

休息と活動制限: 足への負荷を軽減し、炎症を鎮めるために休息が重要です。過度な運動や負荷を避け、足にかかるストレスを軽減しましょう。

 

アイシング: 痛みや炎症を緩和するために、足底に氷や冷却パックを数十分間適用します。炎症の軽減に役立ちます。

 

筋力トレーニングとストレッチ: 足底の周囲の筋肉の強化と柔軟性向上を目指すために、特定のエクササイズやストレッチを行います。

 

電気: 電気刺激を用いて痛みの緩和や炎症の抑制を促進します。一般的な方法の一つに、電気刺激を足底に与える電気鍼があります。

 

足底マッサージ: 専門家による足底のマッサージは、痛みの軽減と血流の促進に効果があります。炎症の緩和や組織の修復を促進します。

 

ウルトラサウンド: 高周波音波を足底に照射し、痛みの軽減と組織の修復を促進します。

 

オーソティック(矯正装具): 足底のアーチをサポートし、足底への負担を軽減するためにカスタムメイドのオーソティックが使用されることがあります。

 

ナイトスプリント(夜間固定装具): 足底の休息中に炎症を軽減するために、特殊な装具が使用されることがあります。これは通常、夜間に使用されるもので、足底を固定し休息中の炎症を緩和します。

 

抗炎症薬:炎症の軽減と痛みの緩和のために、抗炎症薬(非ステロイド性抗炎症薬:NSAIDs)が処方されることがあります。ただし、これらの薬物は医師の指示に従って使用する必要があります。

 

ステロイド注射:症状が重い場合や保存的な方法が効果的でない場合、ステロイド注射が検討されることがあります。ステロイドは炎症を抑制し、痛みの軽減を促進します。注射は精密に行われ、通常は超音波ガイド下で行われます。

 

手術:足底腱膜線維腫の改善で最終的なオプションとして、手術が検討されることがあります。手術は腱膜の一部を切除するか、腱膜に刺激を与えるためのプロセス(テノノミシス)を行うことがあります。

 

足底腱膜線維腫の改善法は、個々の症状や状況に基づいて個別に決定されます。医師の判断と改善法は、症状や病気の進行度に合わせて適切に選択されるべきです。したがって、医師の指示に従い、専門家の助言を受けながら改善を進めることが重要です。

腱や靭帯などは付着している部分の負担が大きい

腱や靭帯などの組織は、腱や靭帯などの組織自体に負担がかかるのではなく、付着している部分に負担が大きくかかります。

 

そのため、足底腱膜は付着部である踵の骨との間に炎症を起こすことが多く、土踏まずが痛い場合足底腱膜炎を発症することが多いのです。

 

しかし、足底腱膜そのものに障害を起こすこともあります。損傷した部位が硬い組織に置き換わり腫瘤のように触れることができるようになる足底腱膜繊維腫ができるのです。

足底腱膜線維腫に効果的なツボ

水泉

僕参

総健点

水泉

水泉は、脚に溜まった老廃物の排出を促す効果があります。そのため、筋肉疲労や炎症の回復、浮腫に対して効果を発揮します。

 

さらに、ホルモンバランスを整える効果もあります。そのため、月経不順、生理痛などにも効果的です。

僕参

僕参の僕は中国語で一般的に私という意味がありますが、他にも家臣や召使いという意味があります。参は数字の3の意味の他に主人や皇帝に謁見するという意味があります。

 

よって、僕参の意味は、家臣が皇帝に謁見する時正座をして頭を下げて礼をするという意味があるのです。これは、この姿が腰が痛くてうずくまる姿であると言われています。

 

そのため、僕参は腰痛や膝関節の痛み、かかとの痛み、、足首関節炎などに対して効果を発揮します。

総健点

総健点は、静脈環流を強化して全身の血流をよくする効果があります。そのため、心臓に戻る血液の流れがよくなる効果があります。

 

他にも、総健点は外反母趾の予防や生理不順、膝の内側の痛みや足首の痛み、腰痛などに効果を発揮します。

ツボの位置と押し方

水泉

水泉は、踵の骨の内側の中心にあるツボです。

 

押すときは、親指を使って押します。押すと響くような痛みを感じることもあります。約3秒押してゆっくり離しましょう。

僕参

僕参は、外くるぶしの斜め下にあるツボで、アキレス腱の横のくぼんでいる場所にあります。

 

ツボを押すときは、痛気持ちいいくらいの強さでゆっくり押します。お灸を行うこともおすすめです。

総健点

総健点は土踏まずの中央にあるツボです。

 

押すときは親指の腹で押します。硬い筋肉に触れるため、親指の腹を使って押すことでこりの部分を刺激しましょう。

足底腱膜線維腫の改善例

足底腱膜線維腫は、多くの人にとって痛みや不快感を引き起こす病気です。実際のは、個々の症状や進行度に応じて異なります。以下では、足底腱膜線維腫の実際の改善の例を詳しく説明します。

 

例1: 休息と保存的の組み合わせ

Aは、足底の痛みに悩まされていました。医師の判断により足底腱膜線維腫と判明し、休息と保存的な方法を開始しました。Aは、重度の痛みのため仕事に支障が出ることもあり、医師からは休暇を取るように勧められました。休息期間中、Aは足への負荷を軽減し、アイシングやストレッチなどの自己ケアを実施しました。さらに、医師からの指導のもと、物理的な方法を受けることも決めました。週に数回のセッションでは、足底のマッサージや電気、ウルトラサウンドが行われました。Aは数週間後に徐々に症状の改善を感じ、復職しました。

 

例2: ステロイド注射と物理的方法の併用

Bは、足底腱膜線維腫による激しい痛みと制限された動きに悩まされていました。保存的な方法を試しても症状の改善が見られなかったため、医師はステロイド注射を検討しました。ステロイド注射は超音波ガイド下で行われ、炎症を鎮めることを目指しました。同時に、物理的な方法も継続され、ウルトラサウンドと足底マッサージが行われました。数週間後、Bは痛みの緩和と動きの改善を実感しました。ステロイド注射後のリハビリテーションプログラムでは、筋力トレーニングやストレッチングが行われ、足底腱膜線維腫の再発予防に取り組みました。

 

例3: 手術とリハビリテーションの組み合わせ

Cは、慢性的な足底腱膜線維腫に苦しんでいました。保存的方法や物理的方法が効果を示さず、症状が悪化していたため、医師は手術を勧めました。手術は腱膜の一部を切除するテノノミシスというプロセスで行われました。手術後、Cはリハビリテーションプログラムに参加し、足底の筋力と柔軟性を回復させるためのエクササイズを行いました。セッションでは、ウルトラサウンドや電気刺激が行われました。数ヶ月後、Cは徐々に症状の改善を実感し、日常生活に戻りました。

 

これらの例は、足底腱膜線維腫に対する実際のケースを一部示したものです。しかし、個人の状態や症状の進行度によって改善方法は異なる場合があります。

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