上輪部角結膜炎の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年 12月 3日

更新日:2023年 12月13日

本日は上輪部角結膜炎について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 上輪部角結膜炎とは
  • 上輪部角結膜炎の原因
  • 上輪部角結膜炎の症状
  • 上輪部角結膜炎の改善方法
  • 上輪部角結膜炎のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

上輪部角結膜炎は、上輪部に炎症が起こること

上輪部角結膜炎は、上輪部に炎症が起こることです。輪部とは、角膜と眼球結膜との境界部分のことです。上輪部は、輪部のうち上側の部分ですが、普段の状態では上まぶたに隠れて見えません。

 

上輪部角結膜炎を発症すると、ドライアイと同じようなゴロゴロするという症状が現れます。しかし、この症状はドライアイとして見逃されることが多いです。 判断のためには、結膜の傷を見逃さないように観察する必要があります。

上輪部角結膜炎の主な原因はコンタクトレンズ

上輪部角結膜炎の原因に関しては、コンタクトレンズを装着しているかどうかが重要になります。

 

コンタクトレンズを常に装着している場合、上輪部角結膜炎の主な原因はコンタクトレンズと角結膜の接触、摩擦であると考えられます。

 

コンタクトレンズの装着をしていない場合は、ドライアイや眼瞼結膜の結膜炎を合わせて発症していることが上輪部角結膜炎の発症に繋がっていることが多いです。 また2割くらいの人は甲状腺機能亢進症を有している人もいると言われています。

上輪部角結膜炎は、眼の角膜と結膜が炎症を起こす状態で、特に眼球の上部に影響を及ぼします。SLKの正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。

 

主な原因と考えられる要因

摩擦:まぶたの裏側と眼球の間の過度な摩擦が、炎症の一因となることがあります。これはしばしば、まぶたの異常な位置(例えば眼瞼下垂)によって引き起こされます。

 

涙液の異常:涙液の量が不足するドライアイや、涙液の質の問題がSLKを引き起こす可能性があります。

 

アレルギー反応:アレルギー性の状態がSLKの発症に寄与することがあります。

 

感染症:眼の感染症がSLKを引き起こすこともあります。

 

自己免疫の病気:甲状腺機能異常(特にグレーブス病)などの自己免疫の病気が関連している場合があります。

 

接触レンズの使用:長期間の接触レンズ使用がSLKを引き起こすことがあるとされています。

上輪部角結膜炎の症状は、上まぶたの不快感、ごろつき

上輪部角結膜炎の症状は、白目と瞼がこすれることで、傷ができ、上まぶたの不快感、ごろつきが出ることです。そのため、結膜の傷を見逃さないように観察する必要があります。

 

他にも、充血したり、涙が出たり、痛みがでたりします。医学的所見としては、上方の眼球結膜や角膜にびらんがみられるようになります。

 

重症化すると糸状角膜炎を併発することもあり、目が開けられないなどの症状を伴うこともあります。

上輪部角結膜炎は、眼の角膜と結膜の炎症を特徴とする状態で、特に眼球の上部に影響を及ぼします。以下にSLKの典型的な症状を挙げます。

 

目の赤み:結膜の炎症により、眼の白目部分が赤くなることがあります。

 

目の刺激感や痛み:炎症によって目に刺激感や痛みを感じることがあります。

 

異物感:目に何かが入っているような感覚や、砂が入ったような違和感を感じることがあります。

 

涙目:目の刺激に反応して涙が過剰に分泌されることがあります。

 

充血:結膜の血管が拡張し、目が充血することがあります。

 

目ヤニの生成:炎症により目ヤニが生成されることがあります。

 

まぶたの腫れ:関連するまぶたの腫れや刺激感があることがあります。

 

視覚の問題:重度の場合、視覚に影響を与えることもありますが、一般的ではありません。

 

SLKの症状は、他の眼の病気と似ていることがあり、正確な判断を受けるためには眼科専門医に見てもらうこと必要です。

まずコンタクトレンズの装用を中止する

上輪部角結膜炎を改善する時には、コンタクトレンズを常用している場合まずコンタクトレンズの装用を中止することが大事です。

 

点眼も行います。そのときの所見に応じて角膜保護剤や、ドライアイの薬、抗炎症薬、抗アレルギー薬などを使用します。場合によっては、眼軟膏の使用も行います。

 

なかなか改善が見られない場合は、涙点プラグで涙点をとじ、涙をふやすことや、結膜を切開しひきのばす手術を行うこともあります・

 

上輪部角結膜炎が改善した後にコンタクトレンズの装用を再開しますが、同じレンズを同じように常用すると再発することが多いため、接触摩擦を低減するようなコンタクトレンズに変更することもあります。

上輪部角結膜炎は、比較的珍しい眼の状態で、特定の改善法が確立されているわけではありません。しかし、以下のような方法が一般的に行われています。

 

人工涙液:目の表面を潤すために、人工涙液が処方されることがあります。これにより、刺激感や乾燥を緩和できます。

 

抗炎症薬:例えば、ステロイド点眼薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)点眼薬が、炎症を減少させるために用いられることがあります。

 

抗生物質:炎症が感染によるものである場合、または二次感染を予防する目的で、抗生物質が処方されることがあります。

 

免疫抑制薬:重度のケースでは、免疫抑制薬が使用されることがあります。

 

コンタクトレンズ:症状の緩和を目的として、改善用コンタクトレンズが使用されることがあります。

 

手術的処置:非常に重度の場合や他の治療法が効果を示さない場合には、手術的処置が検討されることもあります。例えば、上輪部結膜の切除や修正などです。

 

生活習慣の改善:適切な目の保護と休息、画面の使用時間の制限、適切な照明環境の確保などが推奨されます。

 

SLKの改善方法は症状の重さや個々の状態に応じて異なります。

上輪部角結膜炎の改善方法には、症状の緩和と炎症の抑制に焦点を当てた薬剤が使用されます。以下に、SLKに一般的に使用される薬剤の種類とその効果を詳しく説明します。

 

人工涙液

効果: 目の乾燥を防ぎ、刺激感を緩和します。

使用方法: 眼に直接点眼し、目の表面を潤します。

 

・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)点眼薬:

 

効果: 炎症を抑え、痛みや赤みを軽減します。

使用方法: 眼に直接点眼します。

 

ステロイド点眼薬

 

効果: 強力な抗炎症作用があり、重度の炎症を抑制します。

副作用: 長期使用は眼圧上昇や白内障のリスクを増加させることがあるため、注意が必要です。

 

抗生物質点眼薬

効果: 細菌感染が疑われる場合に使用され、感染を抑えます。

使用方法: 眼に直接点眼します。

 

免疫抑制薬

効果: 重度の症状や免疫系関連の炎症に対して用いられることがあります。

使用方法: 通常は他の方法が効果を示さない場合に限られます。

 

ビタミンA点眼薬

効果: 目の表面を改善し、炎症を抑制します。

使用方法: 眼に直接点眼します。

 

改善方法は症状の重さや個々の状態に応じて異なります。これらの薬剤は、医師の判断と指示に基づいて使用されるべきです。

コンタクトレンズの正しいケアの方法

コンタクトレンズの使用には正しいケアを行うことが大事です。以下に正しいケアの方法を説明します。

 

レンズを取り扱う前には必ず手洗いをする

・レンズの片面につき20回以上、こすり洗いを行う

・レンズケースは3ヵ月以内に新しいものに交換する

・決められた使用期限の中でレンズを交換する

洗浄する時には水道水で代用しない

・毎日レンズを消毒する

・毎日保存液を交換する

・毎日レンズケースを洗浄し、乾燥させる

・3か月に1度の頻度で定期的に眼科に行く

 

コンタクトレンズを常用する時には正しい方法で使用することが大事です。医師の説明に従い、期限を守って使用しましょう。

上輪部角結膜炎に効果的なツボ

液門

二間

糸竹空

液門

液門の効果は、顔面部の浮腫、頭痛、目の充血、聾、咽頭部の腫脹・疼痛、マラリア、手や腕の痛みなどです。

 

他にも、交感神経の働きを抑えて副交感神経を働かせる効果があります。 副交感神経が働くことは気持ちを落ちるかせる効果があるため、リラックス効果が期待できます。

二間

二間は、目の病気、鼻血や鼻粘膜の炎症、歯痛、咽頭部の腫張などに効果があります。

 

他にも、風邪のひきはじめに現れる急な発熱や長い期間続く発熱、ものもらいなどにも効果的であると言われています。

糸竹空

糸竹空は、目の充血や偏頭痛、眼精疲労などに効果を発揮するツボです。さらに、美容面に対しても効果があります。

 

美容面では、目元のシワやたるみに対しても効果を発揮するとされています。

ツボの場所と押し方

液門

液門の場所は、薬指と小指の間の関節の近くです。握りこぶしを作ったときにできる関節の谷間を探してください。

 

押すときは、薬指の力を抜き少し曲げ、親指の腹をあて、ツボを挟むようにして反対側から人差し指でつまむようにして押しましょう。

二間

二間は、人さし指の中手指節関節の下にあるツボで、親指側にあるへこんでいる場所にあります。

 

押すときは、ゆっくり通してゆっくり戻しましょう。

糸竹空

糸竹空は、眉尻にある小さなくぼみにあるツボです。探すときは指で眉毛を眉頭から眉尻に向かって触っていき、骨の外側にあるくぼみを探します。

 

押すときは、親指を使って、左右同時に押しましょう。

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