大動脈弁狭窄症の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2023年  1月11日

更新日:2023年  9月 1日

本日は大動脈弁狭窄症について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 大動脈弁狭窄症とは
  • 大動脈弁狭窄症の原因
  • 大動脈弁狭窄症の症状
  • 大動脈弁狭窄症の改善方法
  • 大動脈弁狭窄症のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

大動脈弁狭窄症は、大動脈弁が硬くなって開きにくくなる病気

大動脈弁狭窄症は、大動脈弁が硬くなって開きにくくなる病気です。大動脈弁は、心臓の出口のため、脈弁が硬くなって開きにくくなると左心室から大動脈に血液を送り出す時、心臓に大きな負担がかかります。

 

そのため、狭窄の程度が重くなると、疲労感や息切れ、胸痛、ふらつきなど色々な症状が現れます。症状が重くあった大動脈弁狭窄症は、そのまま放っておくと命に関わることもあります。

大動脈弁狭窄症の原因で1番多い原因は、弁が石灰化すること

大動脈弁狭窄症の原因で1番多い原因は、動脈硬化と同じような変化をすることによって、弁が石灰化することです。

 

弁の石灰化は、高齢者に多いです。長い年月動き続けて物理的なストレスにさらされた大動脈弁に炎症が起こったり、脂肪が沈着したりすることが原因です。

 

幼少期に溶連菌感染によるリウマチ熱を発症することが原因となることもあります。リウマチ熱を発症して弁に炎症が起こり、大人になってから弁が硬くなるのです。

 

また、大動脈弁には3枚蓋がありますが、生まれた時から2枚や1枚しか蓋がないこともあります。その場合、早く石灰化が早く起こりやすいと言われています。

1. 先天性の心臓の病気

・ビーコード弁

先天性に大動脈弁の尖が二つしかない。

・単純性大動脈弁狭窄

出生時から大動脈弁が狭く、成長と共に症状が顕著になる可能性がある。

 

2. 加齢とカルシウム沈着

60歳以上の高齢者では、弁にカルシウムが沈着し、次第に狭窄するケースが見られる。

 

3. 風疹

風疹によって妊婦が感染すると、胎児が大動脈弁狭窄症を発症するリスクがある。

 

4. 炎症性の心臓の病気

・リウマチ熱

改善をしていないのリウマチ熱が大動脈弁に炎症を引き起こし、狭窄につながる場合がある。

・心内膜炎

大動脈弁に感染が広がると、炎症と狭窄が引き起こされる。

 

5. その他の心臓の病気

高血圧

長期間の高血圧は心臓に多大な負荷をかけ、弁の狭窄につながる可能性がある。

 

6. シンバルタ症候群(Williams syndrome)

この遺伝性の病気は、しばしば心臓の病気、特に大動脈弁狭窄症と関連している。

 

7. 放射線

胸部に対する放射線は、長期的には大動脈弁の機能に影響を与える可能性がある。

 

8. 抗がん剤

一部の抗がん剤は、心毒性を持ち、大動脈弁狭窄症のリスクを高める可能性がある。

 

9. 高コレステロール、高リポ蛋白

高いコレステロールレベルも、動脈硬化を引き起こし、大動脈弁の狭窄に影響を与える。

 

10. 遺伝的要因

大動脈弁狭窄症の発症には遺伝的要素が関わる可能性があり、家族歴がある場合はリスクが高まる。

大動脈弁狭窄症の症状は、呼吸の苦しさ、胸の痛み、失神

大動脈弁狭窄症の症状は、呼吸の苦しさ、胸の痛み、失神です。しかし、多くの場合、疲れやすさや胸の不快感、ふらつきなどの曖昧な症状から症状が現れ始めることが多いです。

 

そのため、今まで上がれていた階段が休みながら出なければ上がれなくなったなど、今まで問題なくできていたことができなくなった場合は、医師に相談することをお勧めします。

 

動脈弁狭窄症は、高齢者に多い病気のため、曖昧な症状の場合は症状が現れても年齢のせいであると考えてしまう人も多くいるのです。さらに、症状は、活動性の低い人には現れにくいという特徴もあります。

・胸痛、圧迫感

原因: 心臓が酸素不足に陥ることで、胸に圧迫感や痛みが生じる。

特徴: 体を動かすと特に症状が出やすい。

 

・息切れ

原因: 心臓が全身に十分な血液を送れなくなるため。

特徴: 軽い運動や階段を登るだけで息切れする。

 

・倦怠感、疲労感

原因: 心臓が効率よく血液を全身に送れないことで、倦怠感や疲れやすさが生じる。

 

・頻脈、動悸

原因: 心臓が必要な血液量を確保するために急速に動くことで生じる。

 

顔面蒼白または青白さ

原因: 血液の酸素量が低下するため。

 

・くらみや失神

原因: 脳への血液供給が不足するため。

 

・咳や呼吸困難

原因: 肺への血液の逆流による肺水腫。

 

・心不全の兆候

原因: 心臓が全身の需要を満たせなくなると、心不全が進行する。

特徴: 体重増加、腹部や足の膨張、尿量の減少。

 

大動脈弁狭窄症は個人によって症状や進行度が異なることが多いです。

大動脈弁狭窄症の改善方法は、薬や手術

大動脈弁狭窄症の改善方法は、薬や手術です。薬は、血圧が高い場合心臓の負担を減らすために降圧薬を使ったり、肺うっ血で呼吸が苦しい場合にうっ血を和らげるために利尿剤を使ったりします。

 

ただし、利尿剤は状態を悪化させる危険もあるため、注意が必要です。手術は、人工心肺という機械を使って一時的に心臓を止め、傷んだ大動脈弁を切り取り人工弁に置き換えるという手術を行います。

 

脚の付け根の動脈からカテーテルを進め、小さくした人工弁を心臓の出口まで運んで傷んだ弁の内側に人工弁を植え込む改善方法もあります。

大動脈弁狭窄症であるという判断が確定したら、心臓専門医による詳細な評価が行われます。これには心エコーや心臓カテーテル、MRIなどの画像での判断が含まれる場合があります。

 

・保存的な改善方法

モニタリング

目的: 病状が進行しないかを監視。

方法: 定期的な心エコーと心電図。

種類: ACE阻害薬、ARB、βブロッカーなど。

目的: 心臓にかかる負荷を減らす。

副作用: 個々の薬物によるものがあり、医師との相談が必要。

 

・外科手術

大動脈弁置換術(AVR)

目的: 狭窄している大動脈弁を新しい弁に置き換える。

種類: 生体弁と機械弁があり。

リスク: 手術そのもののリスク、感染、抗凝固剤の使用(機械弁)。

大動脈バルーン弁形成術(BAV)

目的: バルーンカテーテルを用いて狭窄部を広げる。

適用: 高齢者や手術が困難な患者。

リスク: 再狭窄の可能性。

 

最近では、カテーテルを用いて新しい弁を挿入するTAVR(経カテーテル大動脈弁置換術)を行うこともあります。この方法は、高齢者や手術リスクが高い場合に行われます。

 

塩分の制限、適度な運動、禁煙などの生活習慣の改善を行うことも大事です。

 

以上が大動脈弁狭窄症の主な改善法です。病状や体調、年齢、一般的な健康状態などによって最適な改善法は変わります。

大動脈弁狭窄症に対する主な改善法は外科手術による弁置換ですが、その前後や手術が適応できない場合に対しては、薬が用いられる場合があります。

 

ただし、薬による改善方法は狭窄自体を解消することが目的ではありません。薬による改善は、症状の管理や合併症のリスクを低減することが主な目的になります。

 

1. ACE阻害薬(Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors)

目的: 血圧を下げ、心臓にかかる負荷を軽減。

効果: 高血圧や心不全の症状を改善。

副作用: 咳、高カリウム血症、低血圧など。

 

2. ARBs(Angiotensin II Receptor Blockers)

目的: ACE阻害薬と同様、血圧を下げる。

効果: 高血圧の管理。

副作用: 高カリウム血症、低血圧。

 

3. β(ベータ)ブロッカー

目的: 心拍数を減らし、心臓の酸素消費を減らす。

効果: 狭心症や心不全の症状を緩和。

副作用: 呼吸困難、疲れやすい、手足の冷え。

 

4. 利尿薬

目的: 余分な水分やナトリウムを排除。

効果: 浮腫や高血圧を軽減。

副作用: 電解質の不均衡、脱水症状。

5. 抗凝固薬

目的: 血栓の形成を防ぐ(主に手術後)。

効果: 血栓性の合併症を防ぐ。

副作用: 出血リスク。

 

これらの薬物は病状、年齢、その他の健康状態によって適応が異なるため、専門医との綿密な相談が必要です。また、これらの薬物は大動脈弁狭窄症の原因を取り除くものではないため、最終的には手術などによる改善が必要になるケースが多いです。

どのような改善方法が適しているのか

どのような改善方法が適しているのかということは人によって違います。どのような方法で改善を行うのかということは、年齢や体力、弁膜症以外の病気があるかどうか、大動脈弁の形態やサイズなど色々なことを考えた上で決定します。

 

医師の説明でわかりにくいことがある場合は、詳しい説明を求めたり別の医師の意見を聞きに行ったりすることもお勧めです。きちんと納得できる改善方法で改善を行いましょう。

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