雪眼炎の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2023年 2月 1日

更新日:2023年 2月 5日

本日は雪眼炎について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 雪眼炎とは
  • 雪眼炎の原因
  • 雪眼炎の症状
  • 雪眼炎の改善方法
  • 雪眼炎のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

雪眼炎は、長い時間紫外線にさらされることで起きる目の障害

雪眼炎は、長い時間紫外線にさらされることが原因で起きる目の障害のことです。雪眼炎は、角膜上皮障害の一種です。

 

雪眼炎という名前は、晴天の雪原などで紫外線を浴びて発症することが由来になっており、雪目と呼ばれることもあります。

 

雪眼炎は、雪山で雪面から紫外線の反射を受けることや海岸や高山で強い太陽光を浴びることが原因で発症します。

 

電気溶接や殺菌灯や殺虫灯などの紫外線によって雪眼炎を発症することもあります。その場合は、電気性眼炎と言います。

雪眼炎の原因は、長い時間紫外線にさらされること

雪眼炎の原因は、長い時間紫外線にさらされることです。雪山で、雪面からの紫外線の反射を受けたり、海岸や高山で強い太陽光を浴びたりすることが原因になります。

 

電気溶接や殺菌灯、殺虫灯などの紫外線が原因で雪眼炎が起こることもあります。

 

日常生活の中には、放射線、紫外線、可視光線、赤外線、レーザー光線などいろいろな光線がありますが、中でも紫外線は日常生活を送っている中で常に浴びている光線です。

 

必要以上にさらされることで目に障害が起きることがあるのです。紫外線は角膜や結膜で吸収されやすいという特徴があるため角膜や結膜に炎症が起こるのです。

雪眼炎は、主に雪や水面、砂地などからの反射光によって引き起こされる眼病の一種です。通常は、この症状は長時間の露光によって生じますが、雪や水面の反射光は直射日光の約80%を含むことができ、このため、露光時間が短くても雪眼炎が発症する可能性があります。そのため、スキーや登山などのアウトドア活動を行う際には、十分な予防措置をとることが重要です。

 

雪眼炎の主な原因は紫外線によるもので、紫外線は太陽から地球に到達する放射線の一部です。これらの紫外線は、人間の眼球に損傷を与え、角膜や結膜に炎症を引き起こす可能性があります。特に、UV-Bは角膜の表面細胞に対する強い影響を持つことが知られています。紫外線が角膜に吸収されると、角膜の表皮細胞のDNAにダメージを与え、炎症反応を誘発します。この炎症反応は、白血球が細胞を修復しようとする際に放出される化学物質によって引き起こされます。この結果、角膜の腫れや痛みが生じます。

 

さらに、UV-Aも雪眼炎の発症に関与しています。UV-Aは波長が長く、深部まで到達するため、レンズや網膜まで影響を及ぼす可能性があります。長期的な露光は、カタラクトや黄斑変性症といった深刻な視覚障害を引き起こす可能性があります。

 

また、雪眼炎は通常、雪山や海辺などの高緯度または高地での露光によって発症します。これは、標高が高いほど、また赤道に近いほど紫外線が強くなるためです。雪や水面は紫外線を反射し、直射日光に加えて反射光も目に入るため、露光量が増加します。

 

それに加えて、冬季のスポーツ愛好者や登山者、ビーチでの長時間の日光浴など、特定の活動や環境が雪眼炎のリスクを高めます。保護メガネやサングラスを着用しないで長時間露光を続けると、紫外線による角膜・結膜の炎症が引き起こされます。そのため、雪山や海辺など、紫外線の強い場所での活動時には、適切な眼の保護が必要です。

 

また、雪眼炎は気候にも影響を受けます。晴天の日はもちろん、曇天の日でも紫外線は地表に到達します。特に雪が積もった日や海辺での活動中は、雪や水からの反射光が強まるため、雲の下でも紫外線による眼へのダメージを受ける可能性があります。

雪眼炎の症状は、異物感やまぶしさ、目の痛み、流涙、充血など

雪眼炎の症状は、異物感やまぶしさ、目の痛み、流涙、開瞼困難、視力障害、充血などです。異物感は、表層角膜炎によって起こり、充血は結膜炎によって起こります。

 

紫外線曝露した直後は特に症状が現れないことが多いです。30分~24時間経ってから症状を自覚することもよくあります。そのため、昼間に紫外線を浴びてから時間が経ち、夜間に病院に行く人もいます。

雪眼炎は、紫外線による角膜の炎症で、特にスキーや登山などのアウトドア活動後に発症することが多いです。発症すると、以下のようなさまざまな症状が見られます。

 

最も一般的な症状は目の痛みです。この痛みはしばしば鋭く、ゴミが目に入ったような感覚を伴うことがあります。また、まぶたを開け閉めすると痛みが増すこともあります。これは角膜の表面に微細な傷ができ、そのために痛みが生じています。

 

目の充血も一般的な症状です。これは眼球の白い部分が赤くなる現象で、角膜や結膜に炎症が生じた結果、血管が拡張して現れます。

 

次に、涙が止まらない症状や目が水をたらす症状もよく見られます。これは体が角膜の傷を治そうとする自然な反応で、涙は角膜を潤すとともに、角膜の傷を洗い流す役割があります。

 

さらに、目のかゆみやまぶたの腫れも雪眼炎の典型的な症状です。紫外線による角膜のダメージは、結膜にも影響を及ぼし、その結果、かゆみや腫れを引き起こすことがあります。

 

また、光過敏がおき、室内の照明にさえ敏感になることがあります。加えて、視力低下や「視覚のぼやけなどの症状が現れることもあります。これらは通常一時的なもので、適切な改善と休息により改善します。

 

さらに、雪眼炎の症状は、紫外線に曝露された後数時間〜24時間で徐々に現れ、放っておくと48時間ほど続くことがあります。この時間差は、紫外線による角膜の損傷と体の炎症反応が遅れて現れるためです。このため、露光後すぐには症状が現れないため、自覚症状が出る前に既に角膜が傷ついている可能性があるのです。

 

特に注意すべきは、これらの症状が双方の目に現れることが多い点です。紫外線はどちらの目にも同時に当たるため、通常、症状は両目に発症します。

 

また、雪眼炎の症状は、角膜表面の傷が自然に治癒するとともに次第に改善します。しかし、その間、目の不快感や視力の低下が続くため、日常生活に支障を来すことがあります。また、未治療のまま症状が長引くと、角膜の損傷が深刻化し、視力に恒久的な影響を及ぼす可能性もあります。

 

そのため、雪眼炎の症状が現れたら、すぐに眼科医に行くことが大事です。

雪眼炎を改善するためには、点眼薬を使うこと

雪眼炎を改善するためには、点眼薬を使うことです。点眼薬をつかって角膜炎や結膜炎の改善を行います。

 

角膜に障害がある間は、数日間痛みは続きます。そのため、目を閉じて、安静にしておくことが大事です。

 

炎症は、飲酒や入浴や飲酒などによって悪化することもあります。そのため、飲酒や入浴は、控えることをお勧めします。

雪眼炎の改善方法は、主に症状の緩和と角膜の治癒を促すことに焦点を当てています。

 

休息と保護: 強い光や紫外線から目を保護することが推奨されます。これは、さらなるダメージを防ぎ、角膜の自然な治癒過程を助けるためです。眼帯を使用して目を保護し、光を遮断することも役立ちます。

 

人工涙液: これらはドライアイの症状を緩和し、角膜の表面を潤滑に保つために使用されます。また、人工涙液は角膜表面の傷を洗い流すのを助け、痛みを和らげます。

 

冷却: 冷たい布やアイパックを適用することで、炎症と痛みを和らげることができます。ただし、アイスパックは直接目に当てず、タオルなどを介して使用しましょう。

 

痛み止め: 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンなどの一般的な痛み止めを使用することで、痛みや不快感を軽減することができます。

 

ステロイドの点眼液: 重症の雪眼炎の場合、医師は炎症を抑制するためにステロイドの点眼液を処方することがあります。ただし、ステロイドは副作用があるため、医師の指示に従って使用する必要があります。

 

抗生物質の点眼液: 角膜に感染症が追加で発生するのを防ぐために、抗生物質の点眼液が処方されることもあります。

 

紫外線防護眼鏡: 発症後の外出時には、UV400のサングラスを着用して、回復中の眼を紫外線から保護します。

 

これらの方法は、一般的には自宅で行うことができます。しかし、症状が重度である場合や改善しない場合には、専門医に見てもらうことが大事です。

 

また、角膜の損傷が深刻である場合や改善が遅い場合には、専門的な改善方法が必要となる場合があります。それには、例えば、角膜上皮細胞の増殖を促進するための成長因子を含む点眼液、あるいは角膜の表面を保護し、再生を促すための特殊なコンタクトレンズの使用が含まれます。

 

最も重要なことは、自己判断せず、専門医の判断を受けることです。

雪眼炎を防ぐためには、紫外線を避けることが大事

雪眼炎を防ぐためには、紫外線を避けることが大事です。

 

スキー場や海水浴場、標高が高い場所にいるときや、電気溶接などを行う時などは、紫外線を防ぐために有効であるとされるサングラスやゴーグル、遮光眼鏡を使うことを心がけると良いでしょう。

雪眼炎の改善例

雪眼炎の改善では基本的には症状の軽減と角膜の回復を目指しますが、アプローチは症状の重さや症状の進行度により異なることがあります。

 

軽度の雪眼炎の例:

35歳のスキーヤーであるジョンは、保護ゴーグルを着用せずにスロープで1日過ごした数時間後に、両目に光線恐怖症、赤み、不快感を発症しました。彼は地元のクリニックを訪れ、軽度の雪眼炎と判断されました。彼の改善方法には、市販の痛み止めと人工涙液で目を潤すこと、休息を取ること、そして暗いサングラスを使って目をさらなるUVダメージから保護することが含まれていました。また、彼の症状が改善するまでのUV光線からの曝露を避けるように助言されました。改善を行なって休息をした数日後、彼の症状は大幅に改善しました。(参考:WebMD, "Snow Blindness: Symptoms, Causes, Treatment, and Prevention")

 

中度から重度の雪眼炎の例:

28歳の登山家であるリサは、適切なUV保護をしていないままの山岳遠征後、激しい眼の痛み、ぼやけた視界、極度の光過敏症状に苦しんでいました。彼女は眼科医を訪れ、重度の雪眼炎と判断されました。彼女の医師は、炎症と痛みを管理するためにステロイド性抗炎症点眼薬を処方し、二次感染を予防するために抗生物質点眼薬を処方しました。また、完全な休息と光線の避け方を勧めました。さらに、彼女は改善を行うためのコンタクトレンズを与えられ、角膜を保護し回復を助ける役割を果たしました。1週間後のフォローアップで改善の経過をモニタリングするようにと指示されました。(参考:American Academy of Ophthalmology, "Photokeratitis, Including Snow Blindness: What You Should Know")

 

これらの例は、雪眼炎の程度により改善方法が異なることを示しています。軽度の場合は、痛み止めや人工涙液、安静とUV光からの保護が基本的な改善方法となります。一方、中度から重度の場合には、より積極的なアプローチが必要となり、ステロイド点眼液、抗生物質点眼液、そして改善を行うためのコンタクトレンズの使用が考慮されます。

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