便秘の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年  5月23日

更新日:2022年  2月 6日

本日は便秘について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 便秘とは
  • 便秘の原因
  • 便秘の症状
  • 便秘の改善方法
  • 便秘の予防
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

便秘は、一般的に便が出ない状態のこと

便秘は、一般的に便が出ない状態のことです。

 

便が出ない程度は人によって個人差があります。自然な排便メカニズムが乱れて便が長い時間腸の中にとどまることによって、不快に感じたり、排便に苦労したりする状態になったりすることを便秘と言います。

 

毎日便通があることは絶対ではありません。自然な排便メカニズムには個人差が大きいため、2日や3日に1度の便通でも、規則的でスムーズな便通で排便した後には毎回スッキリとした満足感があれば良いのです。

 

必ずしも毎日便通がないと便秘というわけではないのです。便秘について日本内科学会では、「3日以上排便がない状態」と定義されています。

大腸の動きの鈍りは、便を硬くし、排出しにくくする

便秘には色々な原因があります。大腸の動きが鈍くなると、便が通る速さが遅くなり、水分が吸収されて便が硬くなり、外に出にくくなるのです。

 

原因を大きく2つに分けると、便が作られる過程や排便の仕組みに障害が起こっていることが原因の場合と、大腸の炎症やがん、手術の後にくっついてしまったことなどによって消化管を通るときに障害が起こっていることが原因の場合です。

 

ほとんどの便秘の人は、1つ目の便が作られる過程や排便の仕組みに障害が起こっていることが原因で便秘が起こっています。

 

その中でも弛緩性便秘と呼ばれる便秘が1番多い便秘です。この便秘は、大腸の運動が下がることが原因で起こる便秘です。腸管の緊張が緩くなりぜん動運動が十分に行われなくなるため、大腸の中に便がたまっていくのです。

便が作られる過程や排便の仕組みに障害が起こっていることが原因で起きる便秘は他にもあります。

 

精神的なストレスや過敏性腸症候群などが原因で起きる痙攣性便秘や排便を我慢する習慣がついている人や高齢者、寝たきりの人起こる直腸性便秘です。

 

食べ物が便になって体から出ていくまでの時間は約24時間〜72時間といわれています。それぞれの消化器官がきちんと上手に働くことでスムーズな排便につながるのです。

便秘の主な症状は腹部の膨満や腹痛、ニキビや不眠など様々

便秘は色々な症状を引き起こします。

 

お腹に引き起こす症状として、お腹の膨満があります。膨満とはお腹が張っている状態のことです。お腹が張るとガスも発生しやすい状態になっています。便秘ではおならがよく出るなどの症状もあるのです。

 

腹痛も便秘でよく現れる症状です。腹痛の原因は、腸にたまった便やガスです。便秘で起きる腹痛は多くの場合、下腹部で起こります。

 

食欲不振や吐き気などが現れる人も多いです。便秘が続くと腸全体の働きが悪くなります。そのため、食欲不振が起こることも多いのです。さらに吐き気は消化液が消化管にたまりやすくなってしまうため起こすことがあるのです。

内臓のトラブルで血行が悪くなると新陳代謝が悪くなります。すると、肌のハリやツヤがなくなります。腸の中で老廃物が腐敗していき毒素が出ると、肌に吹き出物やニキビができます。便秘は美容にも大きな影響があるのです。

 

他にも、イライラや不眠、頭痛、肩こり、めまいなどの症状も引き起こしやすいです。さらに、硬くなった便を出そうとすることで痔が起こることもあります。

便秘を改善するための方法は、生活習慣の改善や食事、薬など

便秘を改善するための方法としては、生活習慣の改善や食事、薬などです。薬で改善を行うことにはデメリットも起きます。薬で改善する前にまずは自分でできることから始めると良いでしょう。

 

生活習慣では、朝に排便をする習慣をつけると良いでしょう。朝、起きたら朝ご飯を食べ、15~30分後に必ずトイレにいくようにします。便意がなかったとしてもトイレに行くようにすることで規則的な排便リズムにつながるのです。

 

朝ご飯眠っている体を起こし、胃と大腸を動かす反射を起こします。そのことで便意を自然に起こるようにするのです。

 

さらに朝、目が覚めてすぐの内臓が眠っている時、コップ1杯の水を飲むことで、腸の目を覚まし活発に活動を始めるきっかけになります。

 

このような生活習慣の改善では、数日で便秘が改善する事はありません。しかし、根気よく習慣化して続けることで効果が出てくるでしょう。

きちんと食事を摂ることも便秘を改善するためには大切です。規則正しく食事をすることで体のリズムも整い、規則的な排泄リズムができてきます。大切なことは、できるだけ毎回決まった時間にご飯を食べることです。

 

自分の生活に合わせて無理のない程度に規則正しく食事を摂ることが重要なのです。

 

便に食物繊維が多いと、便の量が増えます。便の量が増えると大腸への刺激が強くなるため腸の働きが高まり、スムーズな排便につながります。食物繊維も意識して食べるようにしましょう。

 

水分も大切です。腸の中で水分を吸収されてしまい便が硬くなると排便しにくくなります。なるべく多く水分を摂ることを心がけましょう。

 

運動も便秘の改善には非常に大切です。軽い運動を習慣にするようにしましょう。

便秘との付き合い方

便秘の予防には食生活と運動が大切になります。便秘に悩んでいる場合は、食事や運動などの生活習慣を見直してみると何か改善のヒントが見つかるかもしれません。

 

便秘の程度が重かったり中々改善が見られない場合は、薬を使って改善を行いましょう。便秘の症状が続いて体が辛い時は、早めに病院へいくことをお勧めします。

 

便秘は非常に多くの人の悩みであり一般的な症状です。特に女性には便秘の人が多くいます。できることから便秘改善に取り組みましょう。

便秘に効果的なツボ

・天枢

・大巨

・大腸兪

・合谷

・便秘点

・神門

・三陰交

・足三里

天枢

天枢は、消化器系や泌尿器系の機能を促進する効果があります。天枢に刺激をすることで、胃腸の働きが活発になるため、胃もたれや消化不良、食べすぎや飲みすぎ、慢性の胃腸病や便秘、下痢に効果を発揮するのです。

 

さらに、天枢は腹筋機能を高める効果もあるため、胃弱体質の改善にも効果的です。

 

体の中にある老廃物を取り除いたり、女性ホルモンのバランスを整える働きもあるため、生理痛や生理不順などにも効果的です

大巨

大巨は、足陽明胃経に属しているツボです。腸の蠕動運動を活発にして排便を促す働きがあるため、慢性の便秘に非常に効果的です。

 

他にも、胃や大腸、小腸全般に現れる症状に対しての効果や、月経不順や月経困難症などの婦人科系の症状に対しての効果もあります。

 

さらに、糖尿病や不眠症、男女の不妊症などの効果も期待できると言われています。

大腸兪

大腸兪は、腸の働きを促進する効果があります。下痢や腰痛、坐骨神経痛などを改善する効果もありますが、中でも便秘には非常に効果的であると言われています。

 

東洋医学的には大腸の力を補う効果があると言われています。大腸兪への刺激は腸へ直接に圧力をかけるわけではありませんが、便秘の改善に対して即効性があることもあります。

 

そのため、人によっては押している時に便意を感じることもあります。

ツボの位置と押し方

天枢

天枢は、へそから指3本分外側の左右にあります。

 

押すときは、人差し指と中指と薬指を揃えて指の腹でゆっくり押します。弱めの力で息を吐きながら押し、息を吸うときに圧を緩めるようにしましょう。

 

お灸で温めることも効果的です。

大巨

大巨は、へその中心から指3本分外側から指4本分下に下りた場所にあります。

 

押すときは、人差し指と中指を揃えて、指先で10秒かけてゆっくり押し込むように押します。このとき息を吐きながら行い、吸う時には休みます。

 

ツボを押してくれる相手がいる場合は、5本の指で広く押してもらうと、より心地よさを感じることができます。

大腸兪

大腸兪は、腰骨のいちばん上を結んだ線の高さで、背骨より左右に指2本分外側にあります。

 

押すときは、仰向けになり膝を曲げて足をたて、背中の下で拳をつくり大腸愈にあて、左右にゆっくりと動かします。テニスボールなどを置いた上に仰向けになって自分の体重で押す方法もお勧めです。

ツボを押すときに大切なこと

ツボを押すときに大切なことは、力を入れすぎないことです。思いっきり押すのではなく、ゆっくりと押しましょう。心地良いと感じる程度の強さが1番良いです。3〜4秒ほどかけてゆっくりと押していくようにしてください。

 

ご飯を食べた後に押す場合は、2時間ほど時間をあけてからツボ押しをするように気をつけましょう。

 

ツボ押しはどこでも簡単にできる改善方法です。試してみると良いでしょう。

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