エプスタイン病の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年  1月11日

更新日:2023年  7月22日

本日はエプスタイン病について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • エプスタイン病とは
  • エプスタイン病の原因
  • エプスタイン病の症状
  • エプスタイン病の改善方法
  • エプスタイン病のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

エプスタイン病は、弁の働きが生まれつき悪く三尖弁逆流が起きる

エプスタイン病は、生まれつき発症する心臓病で、弁の働きが生まれつき悪く三尖弁逆流が起きている病気のことです。

 

心臓は全身に血液を送り出す働きをしています。心臓には4つの弁があり血液が逆流しないようにする働きをしています。エプスタイン病では、その弁の中でも右心房と右心室の間にある三尖弁の働きが生まれつき悪い状態なのです。

 

エスプタイン病の症状は人によって様々です。症状の現れる時期も人によって違います。多くの場合は、小児期は特に症状がなく、成人した後、不整脈や心不全などが現れることから発症します。

エプスタイン病の原因は明らかになっていない

エプスタイン病の原因は明らかになっていません。多くの先天性心疾患は、環境や遺伝などの色々な要因が重なり合って発症すると言われています。

 

妊娠早期に、そう病やそう状態を改善するために炭酸リチウム製剤を使っている場合、子供がエプスタイン病を発症する可能性があるということも言われています。

エプスタイン病(Epstein's anomaly)は、心臓の先天性異常の一つであり、主に三尖弁の形成異常によって特徴づけられる病気です。この病態は心臓の発生段階での問題によって引き起こされ、特定の原因が特定されているわけではありませんが、遺伝的な要因や胎児期の環境的な影響が関与していると考えられています。

 

以下では、エプスタイン病の原因について詳細に説明します。

 

遺伝的要因:

エプスタイン病は遺伝的な要因が関与すると考えられています。一部の研究では、家族内でのエプスタイン病の発症リスクが高まることが示されており、特定の遺伝子変異が関連している可能性があります。ただし、遺伝的な原因が全ての患者に共通しているわけではなく、複雑な遺伝学的背景が関与していると考えられています。

 

胎児期の発達異常:

エプスタイン病は胎児期の心臓の発達に関連していると考えられています。胎児期における心臓の正常な発達は、多くの異なる過程と遺伝子の調節によって制御されています。これらの過程や遺伝子の変異によって、三尖弁の形成が異常になることがエプスタイン病の原因となる可能性があります。

 

母体の環境要因:

胎児期の心臓の発達は、母体の健康や環境要因にも影響を受けると考えられています。母体が妊娠中に特定の薬物を使用したり、特定の感染症にかかったりすることが、胎児の心臓の発達に影響を及ぼす可能性があります。特に妊娠初期に母体が薬物の摂取や感染症に罹患した場合、胎児の臓器形成に影響を及ぼすリスクが高まるとされています。

 

染色体異常:

エプスタイン病の一部の症例では、染色体異常が関与していることが報告されています。例えば、染色体22番に異常を持つ場合や、染色体8番に欠失が見られる場合などがあります。これらの染色体異常がエプスタイン病の発症に寄与する可能性があるとされていますが、詳細なメカニズムは解明されていません。

 

後天的な原因:

一部のエプスタイン病の症例は、先天性ではなく後天的な原因によって引き起こされる場合もあります。感染症や炎症、薬物の副作用などが心臓の異常を引き起こすことがあります。後天的な原因によるエプスタイン病は先天性の症例よりも罕見ですが、判断が困難な場合があるため、慎重な評価が必要です。

 

以上のように、エプスタイン病の原因は複雑であり、遺伝的要因、胎児期の発達異常、母体の環境要因、染色体異常などが関与している可能性があります。

エプスタイン病の症状は様々

エプスタイン病の症状は様々です。新生児期に発症する場合は、チアノーゼが現れたり呼吸が苦しそうになったりします。

 

乳児期に発症する場合は、心不全や、哺乳不良、体重増加不良などの症状が現れることが多いです。ただし、特に症状がなく心雑音によって発見されるケースもあります。

 

乳児期以降に発症する場合は、程度の軽いチアノーゼが現れたり、運動能力の低下が認められたりします。特に症状がないことも多いです。学童期に発症する場合は、副伝導路症候群や心雑音によって発見されることがほとんどです。

 

成人になると、不整脈や動悸、運動時の息切れや疲れやすさなどの症状が現れます。運動をした時にチアノーゼが現れることもあります。

 

非常に珍しいケースではありますが、突然死が起きることもあります。

エプスタイン病(Epstein's anomaly)は、心臓の先天性異常の一つであり、主に三尖弁の形成異常によって特徴づけられる病気です。この病気は非常にまれであり、その症状は人によって異なる場合がありますが、一般的には以下のような症状が見られることがあります。

 

呼吸困難:

エプスタイン病では、三尖弁の形成異常により、右心室と右心房の間に逆流する血液が増加します。これにより右心室が拡大し、肺動脈に血液が十分に送られず、酸素供給が不足します。その結果、呼吸困難を感じることがあります。呼吸困難は特に運動や活動時に顕著になります。

 

紫斑症(シアノーシス):

三尖弁の形成異常によって、肺動脈に逆流する酸素濃度の低い血液が増加します。このため、皮膚や口唇が青紫色に変色する「紫斑症」(シアノーシス)が現れることがあります。紫斑症は、酸素供給が不足していることを示す重要なサインであり、エプスタイン病の特徴的な症状として知られています。

 

心悸亢進(心拍数の増加):

エプスタイン病では、心臓の機能が低下しているため、心拍数が通常よりも増加することがあります。心臓が効率的に血液を送り出せないため、心臓はより頻繁に拍動して酸素を全身に供給しようとします。この結果、心悸亢進や不整脈を経験することがあります。

 

成長の遅れ:

エプスタイン病は、心臓の形成異常が胎児期に発生するため、早期の症状が見られることがあります。心臓の機能が不十分なため、充分な栄養素や酸素が供給されず、成長が遅れることがあります。特に栄養不良や体重増加が見られる場合があります。

 

肝臓腫大:

エプスタイン病によって、心臓から肝臓に戻る血液が適切に循環しないため、肝臓が腫大することがあります。肝臓腫大は腹部に圧迫感や不快感をもたらすことがあり、日常生活に影響を及ぼすことがあります。

 

体力低下:

心臓の機能が低下しているため、エネルギーを消耗する活動が困難になり、患者は体力低下を感じることがあります。普段の日常生活での活動にも疲労感を覚える場合があります。

 

発育不全:

エプスタイン病の重症例では、心臓の機能が不十分であるため、全身の発育が不全になることがあります。特に成長期に重要な栄養素や酸素が不足しているため、身長や体重の増加が遅れることがあります。

 

循環不全:

エプスタイン病は、心臓の形成異常によって循環不全を引き起こすことがあります。心臓が適切に血液を送り出せないため、体内の臓器や組織に十分な酸素や栄養素が供給されず、全身の機能が低下します。この結果、倦怠感や動悸、めまい、意識障害などの症状を経験することがあります。

 

これらの症状は、エプスタイン病の重症度や個々の状態によって異なります。軽度の症例では症状が軽い場合もありますが、重度の症例では症状が顕著に現れることがあります。また、成長に伴って症状が変化することもあります。

改善方法は、薬などを使う内科的な方法と手術を行う外科的な方法

エプスタイン病の改善方法には、薬などを使う内科的な方法と手術を行う外科的な方法があります。

 

不整脈や心不全などの症状に対しては薬などを使って内科的な方法で改善を行いますが、根本的に改善するためには、手術を行うことが必要です。

 

新生児期に発症した場合は、手術を行うことがほとんどです。新生児期に特に問題となる症状が現れなければ、定期的に経過観察を続けることになります。

 

成人した後には不整脈が現れることも多いため、その場合は抗不整脈薬を使ったり、カテーテルによる改善を行ったりします。

 

心不全によって息切れや動悸やむくみがある場合は、利尿薬や強心薬、血管拡張薬を使うこともあります。

 

エプスタイン病の根本的な改善方法は手術ですが、現れる症状は人によって違うため、現れている症状や程度に対して改善を行っていくことが必要になるのです。

エプスタイン病(Epstein's anomaly)は、心臓の先天性異常の一つであり、特に三尖弁の形成異常によって特徴づけられる病気です。改善法は症状の重症度や個々の状態によって異なりますが、一般的には以下のような方法が行われることがあります。

 

薬:

軽度から中等度のエプスタイン病の場合、薬が考慮されることがあります。主な目的は心臓の機能を改善し、症状を軽減することです。具体的な薬剤には、デジタリス製剤(ジギタリス)、利尿薬(フロセミド)、抗不整脈薬(ベタブロッカー)、抗凝固薬(ワルファリン)などがあります。

デジタリス製剤は心臓の収縮を強化し、心臓機能を改善する効果があります。利尿薬は体内の余分な水分を排泄することで、負荷を軽減し、呼吸困難を緩和する効果があります。抗不整脈薬は不整脈を抑制し、心臓のリズムを安定させる効果があります。抗凝固薬は血液凝固を抑制し、血栓の形成を防ぐ効果があります。

 

ただし、薬は症状の改善に役立つことがありますが、根本的な改善方法ではないため、重度の症例では他の改善法が必要となる場合があります。

 

心臓外科手術:

重度のエプスタイン病や症状が重い場合には、心臓外科手術が必要なことがあります。主な手術法には以下のようなものがあります。

三尖弁の修復術:

三尖弁が形成異常を起こしている場合、心臓外科医は三尖弁を修復する手術を行うことがあります。具体的には三尖弁の弁膜を修復し、正常な形状や機能を回復させることを目指します。この手術によって、三尖弁の機能が改善され、逆流を抑制することができます。

 

人工弁の置換術:

三尖弁の形成異常が非常に重度で修復が困難な場合、心臓外科医は人工弁(バルブ)を置換する手術を行うことがあります。人工弁は三尖弁の代わりに心臓に置かれ、正常な血液の流れを確保します。異なるタイプの人工弁があり、状態に応じて選択されます。

 

フォンタン手術(偽一心室化手術):

エプスタイン病の一部の症例では、右心室が非常に小さく、心臓の機能が極度に低下していることがあります。このような場合、心臓外科医は右心室の機能を補完するためにフォンタン手術(偽一心室化手術)を行うことがあります。この手術は、体静脈血が肺動脈に直接流れ込むようにし、肺動脈に酸素濃度の高い血液を送り込む方法です。これによって心臓の負担が軽減され、症状の改善が期待されます。

 

心臓移植:

極めて重度のエプスタイン病で心臓機能が著しく低下している場合、心臓移植が最終的な改善法として考慮されることがあります。心臓移植は非常に高度で重大な手術であり、ドナーの心臓が必要なため、移植が行われるまでには長い待機期間が必要です。また、移植手術後も免疫抑制薬を終生服用する必要があるため、合併症のリスクがあることを考慮する必要があります。

 

その他の改善法:

他にもエプスタイン病の改善には、心臓カテーテル手術やブラルックリン(Blalock-Taussig)シャント手術などが考慮されることがあります。これらの手術は、特定の症例に応じて行われ、症状の改善や心臓の機能補完を目指します。

 

改善法は個々の症例に応じて異なるため、心臓外科医や心臓病専門医との綿密な相談と評価が不可欠です。症状の重症度、心臓の機能状態、年齢や体格、合併症の有無などが考慮されて決定されます。

日常生活で注意すること

症状の程度が軽く、心拡大が軽度で不整脈も無い場合、ほとんどの運動は行うことができます。

 

階段を上がると息切れがある程度の症状の場合は、制限はありますが中等度の運動は行うことができます。日常生活を送る上でも特に制限はありません。

 

ただし、どのような場合も、自分のペースを守ることが非常に大事です。症状が現れる前に休みをとることを心がけましょう。

 

高血圧がある場合は、三尖弁閉鎖不全の悪化につながります。そのため、食事や栄養にも注意が必要です。高血圧がある場合早めに高血圧の改善にも取り組みましょう。浮腫が現れることもあるため、塩分のとりすぎにも注意が必要です。

エプスタイン病の改善例

例として、10歳の少年、太郎君がエプスタイン病の判断を受けたと仮定します。太郎君は以前から体力が低下し、運動についていけないという症状が見られ、疲れやすいと感じていました。また、口唇や爪が紫斑症(シアノーシス)を示す青紫色になっていることが観察されていました。太郎君の家族は早期に病院に行き、心臓の異常が見つかりました。

 

太郎君はエプスタイン病と確定されました。その後、担当の小児心臓外科医と心臓病専門医がチームを組み、適切な改善計画を立てました。

 

第一段階では、薬が試みられました。太郎君にはデジタリス製剤と利尿薬が処方され、心臓の機能改善と余分な水分の排出を促し、症状の軽減が試みられました。太郎君は定期的な診察と検査を受け、薬の効果と副作用について評価されました。

 

しかし、太郎君の症状は改善せず、心臓の機能が重度に低下していることが判明しました。これにより、心臓外科手術が必要なことが決定されました。太郎君のチームは心臓外科医との相談を行い、心臓の状態に合った手術方法を選択しました。

 

太郎君は三尖弁の修復術が行われることになりました。太郎君とその家族は、事前に体を調べたり手術のリスクと利益について詳細な説明を受け、不安や疑問を解消しました。

 

手術当日、太郎君は麻酔をかけられ、胸骨を開く手術(開胸手術)が行われました。心臓外科医は三尖弁の形成異常を修復し、正常な機能を回復させるために慎重に手術を進めました。手術は複雑で時間がかかるため、太郎君の家族は待合室で心配な時間を過ごしました。

 

手術の数日後には症状が改善し、紫斑症が軽減されたことが観察されました。太郎君は元気を取り戻し、体力が少しずつ回復していきました。

 

手術から数週間後、太郎君はリハビリテーションプログラムに参加し、体力を回復させるための運動と理学的な介入を行いました。また、抗凝固薬が処方され、心臓の弁に血栓ができるのを予防するための改善が継続されました。

 

太郎君の改善は複数回のフォローアップによって進行し、定期的に心臓の機能や手術の効果が評価されました。太郎君とその家族は、心臓外科医や心臓病専門医との密なコミュニケーションを保ち、進捗状況を共有しました。

 

改善後、太郎君は定期的に調べることを続け、日常生活での制約なく普通の子供らしい生活を送ることができました。太郎君の改善成功は、専門的な改善方法と本人と家族の強いサポートの結果として成し遂げられたのです。

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