間質性肺炎の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年  6月23日

更新日:2023年 10月24日

本日は間質性肺炎について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 間質性肺炎とは
  • 間質性肺炎の症状
  • 間質性肺炎の原因
  • 間質性肺炎の改善方法
  • 間質性肺炎のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

間質性肺炎は、肺の間質を中心に炎症が起きる病気の総称

間質性肺炎は、肺の間質を中心に炎症が起きる病気の総称です。肺の間質は、肺の空気が入る部分の肺胞を除いた部分で、主に肺を支える役割をしています。

 

間質性肺炎は、肺炎という名前が付く病気ですが、肺炎ではなく全く違う病気です。肺炎は肺の中で起こる病気ですが、間質性肺炎は、肺そのものに炎症が起きる病気なのです。

 

肺炎よりも間質性肺炎の方がより広い範囲で病気が起こります。そのため、肺炎よりも間質性肺炎の方が息切れなどの症状が強く現れます。

 

間質性肺炎には、特発性肺線維症などの病気も含まれていますが、多くの場合は原因が明らかになっていません。そのため改善も難しいと言われています。

1番多いと言われている原因は、関節リウマチなどの膠原病

多くの間質性肺炎の原因は、わかっていません。

 

そのため、特発性間質性肺炎と言われる間質性肺炎も多いと言われています。わかっている原因として1番多いと言われている原因は、関節リウマチなどの膠原病です。

 

間質性肺炎を進行させる要因としては、喫煙が挙げられています。

間質性肺炎は肺の間質部分に炎症や線維化が生じることで、肺の機能が低下する病気の総称です。間質性肺炎には様々な原因や背景が存在し、それぞれが症状や進行具合に影響を与えます。

 

・特発性肺線維症(IPF)

特発性肺線維症(IPF)は間質性肺炎の中でも最もよく知られたタイプであり、特定の原因がないまま線維化が進行していく病気です。中高年男性に多く見られ、喫煙歴が影響を与えると考えられています。

 

・接触性肺炎

塵肺やアスベスト肺とも呼ばれるこのタイプの肺炎は、特定の粉塵や繊維に長期間さらされることで発症する可能性があります。

 

・薬剤性肺炎

一部の薬剤が原因となり、肺に炎症を引き起こすことがあります。抗がん剤や心疾患の薬剤、一部の抗生物質や抗炎症薬がこれに該当します。

 

・全身性の病気に伴う間質性肺炎

ループスや関節リウマチ、シェーグレン症候群といった全身性の自己免疫疾患が原因で間質性肺炎が発症することがあります。

 

・感染性肺炎

細菌やウイルス、真菌の感染が原因で発症することもあります。

 

・遺伝的要因

家族に間質性肺炎の患者がいる場合、遺伝的な要因により発症リスクが高まることがあります。

間質性肺炎の症状は息切れと咳

間質性肺炎の症状は息切れと咳です。咳は現れますが、痰は現れません。

 

初めは、階段を上っている時や荷物を持った時に息切れを感じるようになりますが、病気が進んでいくと、部屋の中で移動した時や服を着たり脱いだりした時にも息切れを感じるようになります。

 

間質性肺炎の症状は少しずつ進みます。そのため、症状をあまり重く考えないケースも多いです。多くの場合は、特に症状がなく、胸部のレントゲンやCTの異常で間質性肺炎であることが発見されていると言われています。

間質性肺炎は肺の間質と呼ばれる部分に炎症や線維化が生じることで、肺の機能が低下し、様々な症状を引き起こします。以下では、間質性肺炎における主な症状について詳しくご説明いたします。

 

・呼吸困難

間質性肺炎の最も一般的な症状は呼吸困難です。炎症や線維化が進行することで肺の伸縮性が失われ、酸素の取り込みが難しくなります。初めは運動時のみに呼吸困難を感じることが多いですが、病状が進行すると安静時にも呼吸困難が現れるようになります。

 

・せき

炎症や線維化により気道が刺激されると、せきが引き起こされることがあります。せきは通常乾いたせきで、痰を伴わないことが多いですが、場合によっては痰が出ることもあります。

 

・喘鳴

呼吸時にヒューヒュー、ゴーゴーといった音が聞こえることがあります。これは肺の線維化により気道が狭くなることで引き起こされる現象で、医師が聴診器で聞くことができることが多いです。

 

・胸痛

間質性肺炎では、胸部に痛みを感じることがあります。胸痛は通常軽度で、日常生活に大きな影響を与えることは少ないですが、場合によっては激しい痛みを感じることもあります。

 

・疲労感

肺の機能が低下すると、身体が十分な酸素を取り込めなくなり、疲労感が現れることがあります。疲労感は慢性的に続くことが多く、日常生活に影響を与えることがあります。

 

・体重減少

間質性肺炎では、病状が進行すると体重が減少することがあります。これは食欲不振が原因であることが多いですが、時には栄養の吸収不良が原因であることもあります。

 

・その他の症状

頻脈、肺高血圧、心不全、肺の感染症、皮膚の変化(紫色になるなど)。

 

以上が間質性肺炎における主な症状となりますが状態や病状の進行度によって症状は異なります。

間質性肺炎の改善方法は、薬

間質性肺炎の改善方法は、薬です。間質性肺炎の種類や発症した人の状況に合わせていくつかの薬を組み合わせて改善に取り組むこともあります。

 

薬を使うだけではなかなか改善しない場合は、現れている症状に合わせて呼吸リハビリテーションを行ったり、酸素を吸入したりします。

 

病気が進むスピードがかなりゆっくりである場合は、経過観察を行うだけのこともあります。

 

今のところ、ほとんどの間質性肺炎は完全に改善することはありません。間質性肺炎は、病気とうまく付き合って生活することが大事なのです。

間質性肺炎の改善は、その原因や病態、年齢や全身状態により異なります。また、間質性肺炎は多岐にわたる病気が含まれるため、具体的な改善法も病気により異なります。以下では、間質性肺炎の主な改善法について詳しくご説明いたします。

 

1. 薬

間質性肺炎のかいぜんにおいて最も一般的な方法は薬です。

 

ステロイド

 

ステロイドは、間質性肺炎に伴う炎症を抑えるために使用されます。プレドニゾロンなどのステロイドがよく用いられます。ステロイドの効果は個人差があり、一部では効果が期待できる一方で、他では効果が限定的である場合があります。

免疫抑制剤

 

免疫抑制剤は、ステロイドと併用することで、ステロイドの量を減らすことができる場合があります。免疫抑制剤には、アザチオプリンやシクロスポリンなどがあります。

抗線維化薬

 

ピルフェニドンやニンテダニブは、間質性肺炎の線維化を抑制する薬です。これらの薬は、病状の進行を遅らせる効果が期待できます。

2. 酸素

進行した間質性肺炎では、酸素の取り込みが難しくなるため、酸素での改善が必要になる場合があります。この方法は生活の質を改善するための重要な方法の一つです。

 

3. リハビリテーション

リハビリテーションは、呼吸機能の改善や維持、疲労感の軽減を目的として行われます。リハビリテーションには、運動や呼吸リハビリテーションなどがあります。

 

4. 介入法

間質性肺炎に伴う合併症の改善として、介入法が行われることがあります。例えば、肺高血圧がある場合には、血管拡張薬による改善が行われることがあります。

 

5. 肺移植

進行した間質性肺炎で薬や他の方法が効果がない場合には、肺移植が最後の選択肢となる場合があります。肺移植は、その効果が大きい一方で、移植後の拒絶反応や感染症などのリスクがあります。

 

6. 生活習慣の改善

喫煙や過度な飲酒、過重な運動は肺の機能を悪化させる原因となります。したがって、これらの生活習慣の改善が重要です。また、バランスの取れた食事が重要です。

間質性肺炎の改善にはさまざまな薬が使用されます。以下は、間質性肺炎の改善に使用される主な薬剤とその用途について詳しく説明します。

 

1. ステロイド

名前:プレドニゾロン、メチルプレドニゾロンなど

使用場面:ステロイドは間質性肺炎による炎症を抑制するために用いられます。主にサルコイドーシスや過敏性肺炎、薬剤性肺炎などの改善に用いられることが多いです。

 

2. 免疫抑制剤

名前:アザチオプリン、シクロスポリン、ミコフェノレートモフェチルなど

使用場面:免疫抑制剤はステロイドと併用することで、ステロイドの量を減らすことができる場合があります。サルコイドーシスや過敏性肺炎などの改善に用いられることがあります。

 

3. 抗線維化薬

名前:ピルフェニドン、ニンテダニブ

使用場面:抗線維化薬は、肺の線維化を抑制することで、病状の進行を遅らせる効果が期待できます。特に特発性肺線維症(IPF)の改善に用いられます。

 

4. 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

名前:イブプロフェン、ナプロキセン、セレコキシブなど

使用場面:NSAIDsは痛みや炎症を軽減するために用いられることがあります。

 

5. 抗菌薬

名前:トリメトプリム/スルファメトキサゾール(Bactrim)、アジスロマイシンなど

使用場面:感染症が合併している場合や、感染症の予防のために使用されます。

 

6. 抗ウイルス薬

名前:アシクロビル、オセルタミビルなど

使用場面:ウイルス感染症が合併している場合や、ウイルス感染症の予防のために使用されます。

 

これらの薬の使用は医師の判断により行われるため、状態や他の病気の有無などを考慮して選択されます。

間質性肺炎の症状が悪くなると

間質性肺炎では、症状が悪くなると、安定器よりも肺機能が下がり、息切れが悪化し、咳が増えます。他にも、発熱や頻脈、倦怠感や疲労感、不眠などの症状が見られることも多いです。

 

病気が進むと、さらに肺が縮み、肺の一部が線維性成分の固まりになって繊維性成分の固まりになった部分は肺としての機能をしなくなります。

 

すると、血液中の酸素が足りなくなり、日常生活にも影響が現れます。

間質性肺炎に効果的なツボ

・肺兪

・尺沢

・中脘

・腎兪

・関元

肺兪

肺兪は、ツボの名前に肺が入っていることからもわかるように、風邪や喘息の症状などに効果を発揮するツボです。

 

咳がひどく、息苦しい時などにも非常に効果的です。肺兪は、肺の調子が悪い時に触ると硬くを感じます。

 

間質性肺炎は肺に炎症が起こるため、肺兪を刺激することで症状が和らぐことが期待できます。

尺沢

尺沢は、肺の気の流れの上にあるツボです。肺の気の流れの上にあるということは、東洋医学では咳に関係すると言われています。

 

そのため、尺沢を刺激することは、咳に効果があると言われています。そのため、間質性肺炎の咳の症状にも効果が期待できます。

中脘

中脘の効果は、消化機能をあげることと、胃腸の調整をすることです。お腹全体が張っている時や胃がつかえている感覚がある時にも効果的です。

 

中脘には、横隔膜の動きをスムーズにする働きもあります。横隔膜の動きがスムーズになると、呼吸機能が高まることにつながります。そのため、間質性肺炎にも効果が期待できます。

ツボの位置と押し方

肺兪

肺兪は、背骨と肩甲骨の間の2分の1の部分で、肩甲骨の高さ2分の1の部分にあります。

 

押すときは、誰かに押してもらうと良いでしょう。使い捨てカイロで温める方法も効果的です。使い捨てカイロで肺兪を温めることで、胸まで温まり呼吸がしやすくなります。

尺沢

尺沢は、肘を曲げた時に出来る内側のシワの上にシワの中央から指約2本分親指側に進んだ場所にあるかたい腱の外側にあります。

 

押すときは、内側から肘を包み込むようにして、親指を使って少し強めの力で押します。押したまま、肘を曲げたり伸ばしたりすることもおすすめです。

中脘

中脘は、臍に小指をあて、親指までの指幅5本の場所にあります。探すときは、親指があたっている場所を指で触ったときへこんでいる場所を探しましょう。

 

押して刺激をすることもおすすめですが、カイロや温タオル、お灸などで温めることも非常に効果的です。

おすすめ記事

営業時間

11時から21時

営業日
 

11時~21時迄

休業日

年末年始

お問合せ
080-1802-9798