尿毒症の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年  3月 3日

更新日:2023年 12月10日

本日は尿毒症について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 尿毒症とは
  • 尿毒症の原因
  • 尿毒症の症状
  • 尿毒症の改善方法
  • 尿毒症のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

尿毒症は、腎臓の働きが大きく下がることによって起こる全身の変化

尿毒症は、腎臓の働きが大きく下がることによって起こる全身の変化で、急性の腎臓障害や慢性の腎臓障害が進んだ状態のことです。

 

尿毒症では、腎臓の働きが非常に大きく下がっている状態になります。腎臓の働きが正常な状態の10分の1程度まで下がるとされています。このような状態は、末期腎不全の状態です。

 

腎臓は、体の外に老廃物を出す働きや水分や電解質の調節をする働きをしており、血圧の調整をする酵素や赤血球を作るために骨髄に働くホルモンを産生する働きがあるため、そのまま放っておくと命に関わる危険があります。

腎機能が下がってしまう病気をそのままにしておくことで起こる

尿毒症は、腎不全の状態で発症します。腎臓の機能が下がるときのスピードは非常に早いこともあれば、ゆっくりのこともあります。

 

腎機能が下がる原因は、色々あります。脱水や薬、急性糸球体腎炎、尿管結石、前立腺肥大症などの病気などが挙げられます。糖尿病や高血圧、高脂血症などをによって発症する慢性腎臓病で腎機能が下がることも多いです。

 

尿毒症は、腎機能が下がってしまう病気をそのままにしておくことで腎不全の状態になり発症するのです。

尿毒症は、腎臓の機能が著しく低下または失われることによって起こる状態です。腎臓は体内の老廃物や余分な水分を排泄する役割を担っていますが、これらの機能が不十分になると、有害な物質が体内に蓄積し、尿毒症を引き起こすことがあります。尿毒症の主な原因は以下の通りです。

 

慢性腎臓病:長期にわたる腎臓の損傷や機能低下が最も一般的な原因です。糖尿病や高血圧が長期間にわたって管理されていない場合、腎臓へのダメージが蓄積されることがあります。

 

急性腎障害:重い感染症、薬剤によるアレルギー反応、重大な外傷などによって腎臓が急激に機能を失う場合があります。

 

尿路の閉塞:前立腺肥大、尿路結石、腫瘍などによって尿路が塞がれると、腎臓が尿を排出できなくなることがあります。

 

心血管の病気:心不全や重度の心臓病は、腎臓への血液流量を低下させ、腎機能障害を引き起こすことがあります。

 

薬剤や毒物による損傷:特定の薬剤(例:非ステロイド性抗炎症薬、一部の抗生物質)や重金属、有毒物質の過剰摂取が腎臓にダメージを与えることがあります。

 

自己免疫の病気:全身性エリテマトーデス(SLE)や血管炎など、自己免疫の病気が腎臓に影響を及ぼすことがあります。

 

尿毒症は深刻な状態であり、適切な改善が必要です。腎機能障害の進行を遅らせるためには、糖尿病、高血圧などの基礎的な病気の管理が重要です。

尿毒症では、全身の色々な臓器に色々な症状が現れる

尿毒症では、全身の色々な臓器に色々な症状が現れます。尿毒症によって現れる症状や程度は、腎機能がどのくらい下がっているのかなどによって変わります。

 

初期段階では、倦怠感や疲れやすさなどが現れます。さらに、全身の浮腫や息苦しさ、食欲の低下、吐き気、下痢、皮膚のかゆみや出血、視力障害など様々な症状が現れてきます。中枢神経系への大きく影響すると、痙攣が現れることもあります。

 

尿毒症では貧血が進むこともあります。そのため、貧血によって起きる症状である動悸や運動した時の疲れなども現れます。他にも、不整脈が起こったり骨の代謝に影響が出たりすることも見られます。

 

そのまま放っておいてしまうと、心不全や昏睡状態などにつながり、命に危険が及ぶことになります。

尿毒症は、腎機能障害により体内に有毒な廃棄物が蓄積する状態です。これにより、多くの場合、以下のような症状が発生します。

 

疲労感と弱さ:体内の毒素蓄積により、一般的な疲労感や弱さが生じます。

 

変更された精神状態:集中力の低下、混乱、意識の変化などの神経系に関連する症状が現れることがあります。

 

吐き気と嘔吐:体内の毒素が消化器系に影響を与え、吐き気や嘔吐を引き起こすことがあります。

 

食欲不振:体内の毒素が食欲を減少させることがあります。

 

体重減少:食欲不振や吸収不良により、体重が減少することがあります。

 

尿量の変化:尿量の減少や尿が全く出なくなることがあります。一方で、過剰に尿が出ることもあります。

 

腫れ(浮腫):足、足首、手などが腎機能不全による余分な液体の蓄積で腫れることがあります。

 

皮膚の変化:かゆみや乾燥した皮膚が生じることがあります。

 

呼吸困難:肺に余分な液体が蓄積し、呼吸が困難になることがあります。

 

高血圧:腎機能障害は血圧を上昇させることがあります。

 

尿毒症は重篤な状態であり、適切な介入が不可欠です。

改善方法は、血液透析、連続携行式腹膜透析、腎移植など

尿毒症の主な改善方法は、血液透析、連続携行式腹膜透析、腎移植などです。

 

透析は、体の中にたまった老廃物や余分な水分を腎臓の代わりの取り除くために行います。腎移植を行なった場合、腎臓の機能自体が回復するため、予後は良いです。

尿毒症は腎機能障害が進行し、体内に尿素などの毒素が蓄積した状態を指します。尿毒症の改善は、機能不全の進行を遅らせ、症状を管理することに重点を置きます。以下に主な改善法を紹介します。

 

・透析

血液透析: 血液を機械を通して浄化し、余分な水分や毒素を除去します。通常、週に数回のセッションが必要です。

腹膜透析: 腹膜を使用して体内の毒素を除去します。この方法は自宅で行うことができ、より柔軟なスケジュールが可能です。

 

・薬

高血圧や糖尿病など、基礎となる健康問題の管理に用いられます。腎機能を保護するためにACE阻害剤やARBを使用することがあります。高リン血症を管理するためにリン結合剤を使用することがあります。

 

・食事

高リン、高カリウム、高ナトリウムの食品を制限し、たんぱく質の摂取量を調整します。水分摂取量の調整も必要になる場合があります。

 

・腎移植

腎機能が大幅に低下している場合、最終的な治療法として腎移植が考慮されることがあります。

 

・症状の管理

疲労感、皮膚のかゆみ、骨の問題などの症状に対処します。

尿毒症の改善に使用される薬は、症状の緩和と基礎となる腎障害の進行を遅らせることを目的としています。以下に、尿毒症改善における主な薬剤を挙げます。

 

・高血圧薬

腎機能障害を伴う高血圧を管理するために、ACE阻害剤(例:エナラプリル、リシノプリル)やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)(例:ロサルタン、バルサルタン)が使用されます。

 

リン結合剤

腎不全により血中リンが増加するのを防ぐために使用されます。例えばセベラマー、カルシウムアセテートなどがあります。

 

エリスロポエチン刺激剤

慢性腎不全による貧血の改善のために用いられます。例えばエポエチン・アルファ(エポジン)やダルベポエチン・アルファ(アラネスプ)など。

 

ビタミンDとその類似体

二次性副甲状腺機能亢進症の治療や骨の代謝を正常化するために使用されます。例えばカルシトリオール、パーカルシトールなど。

 

利尿剤

余分な水分とナトリウムの排出を促進するために使用されます。ループ利尿剤(例:フロセミド)が一般的です。

 

カリウム結合剤

高カリウム血症を管理するために使用されることがあります。

 

これらの薬剤はそれぞれ異なる副作用を持つ可能性がありますので、医師の指示に従って使用することが重要です。

腎臓の機能が下がらないように日頃から注意する

尿毒症を予防するためには、腎臓の機能が下がらないように日頃から注意することが大切です。

 

日常生活の中で、適度な運動をすることや、太りすぎたり痩せすぎたりしないように体重をコントロールすること、塩分を摂りすぎないこと、禁煙することなどを心がけましょう。

 

場合によって、降圧剤や血糖降下剤、高脂血症薬なども使って腎臓の機能の低下を防ぎましょう。

腎臓に効果的なツボ

湧泉

太谿

築賓

大鐘

・照海

湧泉

湧泉は、腎経の出発点です。湧泉の効果は、精力が減退したりや疲れが溜まったりしたときなどの肉体的な消耗を回復することです。

 

気力を高めたいときや体力をつけたいときに刺激すると効果が期待できるツボなのです。

太谿

太谿は、腎経の気を活性化するツボです。腎経全体の働きを良くするため、慢性的な腎臓の病気や婦人科の問題、免疫力が下がった時などに効果的です。

 

血行をよくする効果もあるため、冷え性にも有効です。

築賓

築賓には解毒作用があります。そのため、湿疹などの症状に対して効果を発揮します。

 

特に、下半身の血流を良くする効果があるため、下半身に湿疹が起こった時や蕁麻疹が現れたときなどに効果的です。下半身の血流を良くする効果によって、手足の冷えにも有効です。

ツボの位置と押し方

湧泉

湧泉は、土踏まずの前の方の中央にあるツボです。足の指を曲げたとき、1番大きくへこむところにあります。

 

押すときは親指を使います。押すときの力加減は少し強めがおすすめです。

太谿

太谿の場所は、内くるぶしとアキレス腱の間です。探すときは、内くるぶしとアキレス腱の間を触り、へこみを探しましょう。

 

押すときは親指を重ねてしっかり押します。約7秒間ほどしっかりと圧を加えると良いでしょう。

築賓

築賓の場所は、ふくらはぎの内側です。内くるぶしから指5本分上に上がったところにあります。 

 

押すときは5回ほど連続で押す動作を3回ほど繰り返すことがおすすめです。

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