リエゾン療法

公開日:2019年 12月23日

更新日:2021年  5月 15日

本日はリエゾン療法について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • リエゾン療法とは
  • リエゾンすることの必要性
  • 具体的な認知療法
  • 具体的な行動療法
  • リエゾン療法チームの仕事
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

リエゾン療法とは

リエゾン療法とは、整形外科や心療内科・精神科など、複数の医師が連携(リエゾン)して、心と体の両面から改善を行う方法で、薬や運動、認知行動などを併せて改善を行うことです。

連携(リエゾン)することが何故必要か

人間は何かつらく感じることが起きたときに、それが「良い」か「悪い」かどちらかに決めつけたくなります。しかし、実際の生活で、起きた出来事や状況が「良い」「悪い」とはっきり区別できることは、そうそうない場合があります。

たとえば、うまくいっているときでも、ある部分がうまくいかない…ということはよくありますし、反対に、思うように物ごとが進んでいないと思える場合でも、すべてがダメというわけではなく、ある部分はうまくいってる…なんてことはよくあります。

 

ほどほどにうまくいったり、思うようにいかなかったり、白か黒が決められないグレーゾーンという状態で進んでいることも多いのではないでしょうか。

それに、いま一瞬のある出来事が良かったか悪かったかは、その後の展開でずいぶん違ってきます。

 

良くなかったと思ったことが、最終的には良い結果に終わるということは、私たちの生活の中ではよくあります。

「人間万事塞翁」(にんげんばんじさいおうがうま)という「ことわざ」

「人間万事塞翁」(にんげんばんじさいおうがうま)という「ことわざ」があります。昔、中国の北方の塞(とりで)の近くに、ある老人が住んでいました。

 

その老人が飼っていた馬が逃げたという不幸がありましたが、しばらくするとその馬が別の優れた馬を連れて帰っくるという幸福が訪れます。

 

しかし今度は、その優れた馬に乗った老人の息子が落馬して足を折るという不幸がありました。でもそのおかげで「兵役」を逃れられ村の若者は命を落としましたが、息子は救われました。というお話です。

なにごとも、決めつけないようにしましょう。

 

自分が心配していることが現実に起こっているのかどうか、もし起こっていたとすればどのように解決していけばいいのか。現実に目を向けながらひとつひとつ確認していく。それが認知療法です。

 

一方、行動療法では、クライエントが現在抱えている行動上の問題(たとえば、恐怖症、習癖など)に焦点を当てます。

 

それらの問題は、「その場面に対して、何らかの原因で、不適切な反応(感情や行動)を結びつけ、それが習慣化してしまったこと」によるか、「その場面に対して、適切な反応(感情や行動)をまだ習得していないこと」によって起きていると考えます。

行動療法では、クライエント(または保護者等)とセラピストが共同して行動面での改善目標を立て、さまざまな技法を用いて不適切な反応を修正します。

 

たとえば、楽しい雰囲気の中で、スモールステップで、徐々に恐怖対象に近づき、慣れるようにさせたり、賞賛やごほうび等を用いて、新しく適切な反応(感情や行動)を習得させます。

行動療法には、言葉が使用できない発達段階にある乳幼児や障害児者から、通常の発達過程にあるあらゆる年齢層のクライエントを対象にできるメリットがあります。

具体的な認知療法

行動日誌をつけるなどの方法で、「友達と話している間は痛みを忘れていた」、「10分自転車に乗れた」など、痛みによって隠され、認識できなかったプラスの面に注目します。

 

それまでの「痛みのせいで何もできない」という認識を、「痛みがあってもやれることはたくさんある」という方向に変えていきます。

具体的な行動療法

ストレッチやウォーキングなど、現在行える運動から始め、少しずつ活動量を上げていきます。行動と痛みの関係を調べ、行動の種類や量が必ずしも痛みを悪化させているわけではないことを理解し、痛みの軽減や活動量の増加を促します。

具体的なリエゾン療法のチームの仕事とは

・専任の医師や看護師、臨床心理士、精神保健福祉士などでチームを組んで、身体疾患に伴うさまざまな行動や心理的問題をもつ方への専門的な改善を提供しています。

 

・身体科の担当医や看護師などと連携を図るために、定期的なカンファレンス(情報を共有し、改善に役立てるための話し合い)を実施しています。

 

・精神医学や精神看護などに関連した知識・技術の普及を目指して、医療スタッフにさまざまな情報を発信しています。

なお、精神科リエゾンチームが対象としている症状や疾患は以下の通りです。

・せん妄や抑うつ、不眠などを有する人

・精神疾患(幻覚妄想状態、著しい気分の不安定感、病的な悲嘆反応など)を有する人

・身体疾患に伴うさまざまな精神症状(身体疾患で用いられる薬剤の副作用による精神症状、内分泌疾患や自己免疫疾患に伴う精神症状など)を有する人

・自殺行動を有するなど、自身の安全を守ることができない人

・精神医学的評価や改善が必要だと担当医が判断した人

リエゾン療法をご希望の場合まずは専門の医院や、医療関係者、担当医や病棟看護師にご相談をお勧めいたします。

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