公開日:2019年 12月23日
更新日:2021年 5月 15日
本日は東洋医学のオイルマッサージについて解説させていただきます。
オイルマッサージ・リンパマッサージ・リンパドレナージュは、ヒーリングとして、心身の健康や美容を支えています。
ただ、身体への薬理作用(効果)を問われたとき、ほとんどの人は答えられません。
なぜなら、どういう方法でマッサージが進められていくのかを知らないからです。
身体への薬理作用を知らなければ、本当の意味で「マッサージ効果を体感できた!」とは言えませんよね。
そこで今回の記事では、オイルマッサージ・リンパマッサージ・リンパドレナージュの効果とやり方を鍼灸師の目線から解説します。
原因不明の脳の疲れ・精神的な疲れを感じながらも、どうしていいのかがわからない人は必見です。
まずは、オイルマッサージ・リンパマッサージ・リンパドレナージュとは何かをそれぞれ解説していきます。
オイルマッサージとは、アロマオイルや、精油以外のアーモンドオイル、ホホバオイル、グレープシードオイルなどを使用し、全身の筋肉の凝りをほぐす施術方法です。
従来のような、まったくオイルを使用せずに行われる「ドライマッサージ」の場合、施術後に揉み返しを生じることが多く、翌日の仕事などに支障が出る恐れがあります。この点を改善すべく考案されたのが、オイルマッサージなのです。
リンパマッサージとは、リンパ液の滞りを改善する目的で考案された施術方法です。
体内に存在するリンパ節に刺激を加えることで、血流改善を見込むという特徴があります。
私たちの体内には、およそ800ものリンパ節があり、そこで老廃物をろ過し、健康被害を防いでいます。ただし、リンパの流れは運動不足や手足のむくみによって悪化します。
この状態を放置することで、慢性的な脳疲労や「悪性リンパ腫」などの病気にかかる恐れがあるため、1つの予防策としてリンパマッサージが注目されているわけです。
リンパドレナージュとは、リンパ液の滞りを改善する目的で考案された施術方法です。
この点においては、リンパマッサージの同義語として用いられています。
とはいえ、「マッサージ」特有の圧迫療法や、セルライトスパッツを使った施術をしない点では、まったく別の施術方法として確立しているのです。
従来のように強い力で指圧することはせず、リンパの流れに沿ってリンパ液の滞りをほぐすため、女性でも痛みを感じることなく施術を受けられますし、脳や精神への癒し効果も得られます。
圧迫療法などを行う場合、「ドレナージュ」という表記はしません。
代わりに、「マッサージ」店として看板を構えるのが適正だとされています。
こうした見解の統一が正式に公表されたのは、2012年3月13日のことです。
オイルマッサージ・リンパマッサージ・リンパドレナージュを受けることによる効果は、日常的に生じる頭痛、肩こり、腰痛から病気やメンタルヘルスまで多岐にわたります。
ただし、症状によっては、「マッサージで回復・治癒効果を見込める可能性がある」という曖昧な表現しかできない場合もあります。
ここでは、厚生労働省の監修する『統合医療・情報発信サイト』の情報をもとに、各症状に対するオイルマッサージ・リンパマッサージ・リンパドレナージュの効果を解説します。
オイルマッサージ・リンパマッサージ・リンパトレナージュの効果一覧 | |
痛み | 頭痛、慢性腰痛、慢性頸部痛、膝の変形関節症の痛み、背部痛、足の痛みの低減 |
筋肉の凝り | 顔、肩、手足の凝り、むくみ、冷えを解消し血流改善を見込める |
病気 | がんの短期的な痛みを緩和・癒す、HIV/AIDSの生活の質の改善、乳児の体重増、 |
メンタルヘルス | うつ・全般性不安障害の低減、高齢者のリラックス効果 |
オイルマッサージ・リンパマッサージ・リンパトレナージュの効果一覧 | |
痛み | 頭痛、慢性腰痛、慢性頸部痛、膝の変形関節症の痛み、背部痛、足の痛みの低減 |
筋肉の凝り | 顔、肩、手足の凝り、むくみ、冷えを解消し血流改善を見込める |
病気 | がんの短期的な痛みを緩和・癒す、HIV/AIDSの生活の質の改善、乳児の体重増、 |
メンタルヘルス | うつ・全般性不安障害の低減、高齢者のリラックス効果 |
上記の表を見てわかるとおり、痛み、筋肉の凝り、病気、メンタルヘルスという4つの面で各種マッサージによる効果は発揮されます。
ただし、がんのマッサージについては、圧迫療法は避けることを推奨されています。
また、マッサージをすれば各種病気がすぐに回復するというわけではありません。
頭痛や関節症などの痛み、精神の疲労に関しても、長期的に各種マッサージを受け続けることで症状の改善を見込めるとされています。
『統合医療・情報発信サイト』によれば、自閉症、乳がん、心臓手術後の不安・痛み、糖尿病の血糖値抑制・生活の質の改善、小児喘息による肺機能の低下防止へのマッサージ効果については、未だ確証は得られていないようです。
とはいえ、現時点でこれだけの症状に対するマッサージ効果が得られているわけですから、上記の表に当てはまる症状で悩んでいるのなら、ぜひ1度施術を受けに来てください。
20世紀に入る以前までは、医療技術はさほど発達していませんでした。
そのため、今でこそ改善が可能な病気も「不治の病」と称されることも少なくなかったのです。
こうした現実に直面した先代の人々は、吸玉による健康促進効果に着目したのでしょう。
皮膚に吸着させた器具の陰圧を利用して血液を集めることで、血流改善を狙い、病気やケガの回復を目指したのです。
結核、HIV/AIDS、ガンなどの難病も、現代においては、早期発見で医療技術を駆使して改善できるようになりましたね。
それでも、慢性的疲労症候群、自律神経失調症、メタボリックシンドロームなど、外科手術や薬では回復させることの難しい生活習慣病の人は少なくありません。
あるいは、血流不足によるリベド血管症などの改善方法は、いまだに確率していませんね。
このような病気やケガの症状を緩和するために、現代においても吸玉の効果が実証され続けています。
医療機関での薬や外科手術だけを頼みの綱とするのではなく、体質改善を見込める吸玉の概念にも着目することで、あなたの病気・ケガを回復するためのヒントが得られるでしょう。
続いて、オイルマッサージ・リンパマッサージ・リンパドレナージュの詳しいやり方紹介します。初めての方も、「どのように施術が進められていくのか?」を知ることができれば、不安を解消できるはずです。
オイルマッサージのやり方は、オイルを塗った上で、顔、肩、手足、顔、背中などのツボを押さえて指圧する方法が一般的です。
指圧する前に時間をかけて硬直した筋肉をさすり、よくほぐれていることを確認するため、筋肉を傷める心配はありません。
力加減についても、その都度確認します。そのため、患部に圧迫感を感じることはありますが、激しい痛みを感じることはないのです。
そもそも筋肉とは、やわらかな筋線維が幾重にも重なってできているものです。これらが硬直した状態で急激な指圧を加えれば、筋線維は簡単に傷ついてしまいます。
そうして傷ついた筋線維を修復するために生じるのが、「揉み返し」というわけです。
揉み返しがひどくなれば、オイルマッサージで得られた癒し効果も半減してしまうため、施術時には筋肉を傷めないよう細心の注意を払います。
リンパマッサージは、リンパの流れに沿って指や手でやさしくなぞります。
主に施術を行う箇所は、鎖骨、脇の下、腹部、鼠蹊部、膝の裏にあるリンパ節です。
場合によっては、患部を指先でつまんだり、軽く押したりすることもありますが、いずれにしても強い力は加えません。
体内にある循環器系の1つであるリンパは、私たちの生命に欠かせない臓器や細胞の隙間に流れているため、非常に繊細な部分なのです。
少しの刺激を加えるだけで血流改善・体質改善効果を見込める分、リンパを逆方向に流してしまうと老廃物を溜め込んでしまうことになります。
当院では、こうしたリンパのしくみを十分に心得た上で、慢性的な脳疲労や精神疲労の改善に役立つリンパマッサージを行います。
フランス語で「リンパの排出」を意味するリンパドレナージュのやり方は、リンパマッサージとほとんど同じです。ただし、強い力で指圧するなどの圧迫療法は含みません。
最初に、施術を行う前の準備として、左右の耳の下にあるリンパ節を押します。
それから左右両方の鎖骨に流れるリンパを外から内方向へなぞります。
耳の下と鎖骨はリンパの根幹となる重要な部分なので、この2つの部分のリンパの流れを改善することは、患部に溜まった老廃物を効率よく排出することにつながるのです。
ここから先の施術の流れについては、患者によって変わります。
どのような症状で悩んでいるのかを施術者に説明し、リンパの流れを滞らせている部分を重点的に施術してもらいましょう。
血流が改善されることによって、上記のような症状の解消につながります。
なぜなら、からだの内側で必要な栄養素・酸素が滞りなく運ばれるからです。
慢性的な疲労や倦怠感に悩まされている人は、脳に酸素が巡っていない可能性があります。
やるべきことがあるにもかかわらず、1日中ぼうっとしてしまうのはそのためです。
こうした症状にもオイルマッサージが効果的といえます。
また、肩や肩甲骨のコリ、腰痛や背中の痛みを訴える患者は、吸玉療法によって血流促進効果を得られれば、硬直した筋肉が徐々にやわらかくなる感覚を得られるはずです。
実は、オイルマッサージによる血流促進効果がもたらすメリットは、これだけではありません。
寒い季節に限らず、手足のむくみや冷えに悩まされている人も、血行不良が改善されることで基礎代謝が上がるため、からだ中がポカポカと温まります。
まるで運動した後のような感覚を受け、潜在的に感じていたストレスからも解放されます。
そうなれば、睡眠サイクルの乱れや肥満体質も改善し、加齢以外の要因で起こっていた肌荒れ症状も治りやすくなるのです。
オイルマッサージ・リンパマッサージ・リンパドレナージュのメリットとデメリットは、大きく分けて3つずつあります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
薬を使わずに慢性的な不快症状を改善できる
原因不明の脳疲労や精神疲労などを抱えている人にとって、薬を使わずに不快症状を改善できる方法があるのは非常に嬉しいことですよね。
医師に相談しても根本改善の方法がわからず、不快症状を背負って日常生活を送ることは、大きなストレスとなります。
現状に加えてさらなるストレスが増えることにより、新たな病気や精神疾患が見つかってしまう可能性もあるのです。
そうなる前に、マッサージで不快症状を改善できれば薬を何度ももらう必要性がなくなります。
自宅でも手軽にマッサージできる
オイルマッサージ・リンパマッサージ・リンパドレナージュは、いずれも自宅で手軽に行えます。
事あるごとに病院にいく手間を考えると、自宅で好きな時間にマッサージができるのはラクですよね。
仕事、家事、育児などで多忙な毎日を過ごす女性でも、脳疲労・精神疲労を体感した際に自力でマッサージをすることができます。
また、自宅で不快症状に対処できるということは、人目もを気にしなくて済むということです。これは、プライバシーを尊重してほしい女性にとって嬉しい事実であるはずです。
プロに施術を依頼する場合でも費用が安い
知ってのとおり、マッサージにかかる施術費用は精密に調べることに比べれば安いものです。
先にお伝えしたような脳疲労・精神疲労で悩んでいると病院で告げた場合、すぐにMRIやCTスキャンを使って体内に異常がないかを調べます。
一方、各種マッサージ店を訪れた場合は、申告した症状の改善に効果的なツボを押したり、精神状態を落ち着けたりするための施術を行います。
こうした事実を比較した時、「膨大な時間とお金を使っても症状が改善しない病院」に行くよりは、手軽に施術をお願いできるマッサージ店に行く方がお得だとわかりますよね。
力加減が難しい
各種マッサージを自力で行う最大のデメリットは、力加減が難しいことです。
素人が正確な力加減で施術を行うことは不可能であり、施術する場所によっては、プロの医師でも難しい場合があります。
「このくらい大丈夫」なんて甘い考えをもっていると、筋線維を傷つけたり、リンパの流れを余計に悪くしたりする恐れがあるので、知識もなしにマッサージをすることはおすすめしません。
身体のしくみを理解していないと危険
マッサージを自力で行う場合、身体のしくみを理解していないと危険というデメリットがあります。私たちの身体は無数の筋線維、リンパ、臓器、細胞などで構成されています。
こうしたものがどこに備わっているのかを把握した上で施術できなければ、間違ったマッサージ方法で心身の不調を増長させてしまうのです。
手軽に健康・美容効果を得ようとして、見よう見まねでマッサージをするのは得策ではありません。信頼できる医師に施術を依頼するのが正解です。
効果を見極めにくい
単独でマッサージをしても、その効果を見極めにくいというデメリットがつきまといます。
お金や人のサポートを借りずに施術を行おうとしても、うまくはいかないということです。
身体のしくみや各種マッサージ方法を熟知したプロに依頼してこそ、効率よく不快症状を緩和していけるのです。
また、マッサージオイルで肌荒れを起こした場合でも、医師のもとで施術を受けていればすぐに対処してもらえます。
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